ナショナル ジオグラフィック

メーデー!14:航空機事故の真実と真相

原題: Air Crash Investigation 14
メーデー!14:航空機事故の真実と真相の写真

放送予定

24.12.10 04:00
 プロテウス航空706便 (原題: Deadly Detour) [二]
24.12.11 04:00
 コンチネンタル・エクスプレス2286便 (原題: Dangerous Approach) 
24.12.17 04:00
 ジャーマンウイングス9525便 (原題: Murder In The Skies) [二]
24.12.18 04:00
 ガルーダ・インドネシア航空421便 (原題: River Runway) [二]

番組内容

0.0009%の確率を目撃せよ。
「メーデー!」シリーズでは、過去に実際起きた悲劇的な飛行機事故を、丁寧に検証していく。事故を引き起こす原因となった証拠を探り、生存者や被害者の家族のコメント、運輸安全委員会の調査結果、ブラックボックスが語る全記録等から得た手がかりを繋ぎ合わせ再現VTRや実際の映像を織り交ぜながら事故の全貌を解明するドキュメンタリー。

■60分×5話

番組のみどころ

ブラックボックスって何?
航空機事故関連のニュースなどにおいて、ブラックボックスというデバイスの名前を聞いたことがある人は多いのではないだろうか?旅客機とビジネスジェットは、このブラックボックスをコックピットレコーダーと合わせて装備するのが義務付けられている。機体に異常が見つかった時ブラックボックス自体は何も役に立たないが、万が一機体が墜落してしまった時にその効果を発揮する。機体墜落直前のその瞬間に何が起きたのか、悲劇の全貌を暴いてくれるのがブラックボックスなのだ。万が一機体が海に墜落した場合、ULBという発信装置が付いている。ちなみに、ブラックボックスというのは名前だけで実際には見つかりやすいようオレンジ色に塗装されている。

コックピットボイスレコーダーって何?
コックピットボイスレコーダーの主な使用理由としては、明白かもしれないが機長達の会話とコックピット内の音を拾い上げる目的にある。墜落事故があった時、墜落寸前の会話の方が気がかりかもしれないが、敏腕捜査員たちはむしろ、会話の裏に潜む異音に耳をかたむける。捜査員たちも慣れたもので、なんと音から機体が出していたスピードや墜落の原因まで御見通しだというのだから驚きだ。ちなみにコックピットボイスレコーダーは機体の一番後ろに設置されている。

フライトデータレコーダーって何?
コックピットボイスレコーダーよりも更なる重要性を持つのがフライトデータレコーダーだ。この装備が航空機事故の真相解明において鍵となるからである。経過時間・高度・速度・機首方位などを記録してあるのだ。飛行中に行われた数えきれないほどの数の動作を記録しており、フライトデータレコーダーがあれば、墜落直前に行われた動作が全て分かるため、真相解明に繋がるというからくりだ。

エピソード

「 自家用ジェットの悲劇 (原題: Deadly Silence) 」

自家用ジェットの悲劇 (原題: Deadly Silence)の写真

伝説的なプロゴルファー、ペイン・スチュワート一行を乗せ、オーランドからダラスに向かった自家用機のリアジェット35型がコースを外れた。呼びかけにも応答はない。飛行計画と違い、中西部に向かって北上していく機に深刻な事態が発生しているのは明らかだった。空軍のF16戦闘機が急遽リアジェットを追う。しかしコックピットの窓には霜がつき、客室は暗く静まりかえっている。リアジェットは空飛ぶ幽霊船になっていたのだ。

「 9.11:ペンタゴンへの攻撃 (原題: 9/11: The Pentagon Attack) 」

9.11:ペンタゴンへの攻撃 (原題: 9/11: The Pentagon Attack)の写真

2001年9月11日。ワシントンDCを離陸直後、アメリカン航空77便はハイジャック犯にコックピットを乗っ取られ、ペンタゴンへの片道飛行を始めた。ジェット旅客機の激突により、アメリカの軍事力の象徴が炎上。ニューヨークでは、2機のジェット旅客機が世界貿易センターのツインタワーに突入していた。このアメリカ本土への攻撃によりおよそ3千人が死亡。アメリカ連邦捜査局FBIはアメリカ史上最大の捜査を開始する。

「 ボーイング747の衝突事故 (原題: Disaster At Tenerife) 」

ボーイング747の衝突事故 (原題: Disaster At Tenerife)の写真

カナリア諸島で爆弾騒ぎがあり、代替空港となったテネリフェ島の空港は大混雑に。管制官は1本しかない滑走路をフル稼働させて次々に離陸させていく。しかし、天候の急変で2機の747が濃霧のなか離陸することになる。パンアメリカン航空1736便が滑走路を横断中にKLMオランダ航空4805便が滑走を始め高速で衝突、583人が死亡する航空事故となった。調査が進むにつれ原因が複雑に絡み合った複合事故の様相を呈する。

「 沖縄での炎上事故 (原題: Deadly Detail) 」

沖縄での炎上事故 (原題: Deadly Detail)の写真

台湾から1時間、チャイナエアライン120便は沖縄に着陸した。パイロットはエンジンのスイッチを切る。そしてシャットダウン・チェックリストを終えたとき火災が発生、機体は炎に包まれた。幸い、機内全員が無事脱出できた。調査チームが事故原因の究明を開始する。しかし検証はごく小さな部品にまでおよび、捜査は無限に続くかに思えた。そして捜査官はついに120便を破壊し、危険が世界中におよぶごく些細な不備を発見する。

「 プロテウス航空706便 (原題: Deadly Detour) 」

プロテウス航空706便 (原題: Deadly Detour)の写真

夏の盛りの北西フランスで、プロテウス航空706便が通常の飛行ルートから迂回して遊覧飛行を始めた。近くのキブロン湾に停泊しているフランスの豪華客船を上空から見物させようというのだ。ところが船を一周し終えようとしたその時、突然に爆発した。偶然、近くを飛行中の地元の記者が墜落する残骸を写真におさめる。しかし何千もの目撃者がいたにもかかわらず、海底に沈んだ706便に何があったのか、誰にもわからなかった。

「 コンチネンタル・エクスプレス2286便 (原題: Dangerous Approach) 」

コンチネンタル・エクスプレス2286便 (原題: Dangerous Approach)の写真

コロラド州デンバーを離陸したコミューター機のコンチネンタル・エクスプレス2286便が南西部のデュランゴに着陸しようとして空港のすぐ手前の凍った荒野に墜落した。劇的な救助活動が行われ、事故調査が始まる。しかし手がかりを追った先は行き止まりばかりだ。原因は思いもよらないものだった。

「 ジャーマンウイングス9525便 (原題: Murder In The Skies) 」

ジャーマンウイングス9525便 (原題: Murder In The Skies)の写真

バルセロナからデュッセルドルフに飛行中のジャーマンウィングス9525便が恐るべき降下率でフランス・アルプスに向かっている。管制センターが緊急態勢に入るもコックピットからの応答はない。エアバスA320はまもなくレーダーから消えた。数時間後、墜落現場が特定されたが生存者がいる可能性はなかった。残骸と疑問だけが残る。しかし証拠が積み上がるにつれ、調査官の目の前に信じられないような光景が広がっていく。

「 ガルーダ・インドネシア航空421便 (原題: River Runway) 」

ガルーダ・インドネシア航空421便 (原題: River Runway)の写真

ガルーダ・インドネシア航空421便は、雨季で天候が不安定なインドネシア上空を飛行中、大規模な嵐の目を通過。ボーイング737型機は乱気流に乗って激しく揺れ、操縦困難に陥った上に、ついには両側のエンジンまでもが燃焼停止する。パイロットは悪条件の中、ジャワ島のソロ川に不時着を成功させ、乗員乗客60名は1人を除いて全員が無事であった。ソロ川で残骸の撤去作業が開始され、調査チームは事故の原因解明に乗り出す。

「 インドネシア・エアアジア8501便 (原題: Deadly Solution) 」

インドネシア・エアアジア8501便 (原題: Deadly Solution)の写真

エアアジア8501便がジャワ海を飛行中にレーダーから消えた。2日後、捜索隊は最悪の事態を確認することとなった。乗員乗客162人は全員死亡。原因究明のために、各国の事故調査官たちがジャカルタの事故調査チームに合流する。ブラックボックスが解析されるが全容は見えてこない。だが、よく起きる不具合を解消しようとした機長の不可解な行動が、この破滅につながる一連の出来事の引き金になったことは明らかだったのだ。

「 ナショナル・エアラインズ102便 (原題: Afghan Nightmare) 」

ナショナル・エアラインズ102便 (原題: Afghan Nightmare)の写真

ボーイング747を改造したナショナル・エアラインズ102便が軍需物資を積んでアフガニスタンのバグラム空軍基地を離陸した。ところがその数秒後、機体は突然コントロールを失い、空中でストールして地面に激突した。事故の様子は偶然通りかかった車のドライブレコーダーにとらえられ、事故調査チームはその映像からある結論を導いたのだが、見落としていた1つの証拠から、原因はまったく違うものだったと分かったのである。

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