今回救うのは1964年式ポルシェ356。番組史上最悪と言えるほどボロボロの状態でも、ポルシェを一夜にして高級スポーツカー・メーカーとして名を知らしめた伝説の車だ。オーナーのトレバーは1980年代に念願の車を入手。修理代をまかなえずガレージに放置していたが、いつか再び走らせるという夢を諦めきれずにいた。ところが近年、前立腺ガンと診断され、レストアはかなわぬ夢に。そんなトレバーの娘たちがティムとファズにSOSを発信。
ティムとファズが引き受けるのは、戦後イギリスが生んだ珠玉のスポーツカー、オースチン・ヒーレー3000。オーナーは元エンジニアのジョン。退職後に愛車のレストアを計画していたが、不幸にもパーキンソン病と診断されてしまう。貯金をはたいてプロに修復を依頼したものの、未完成のままとなってしまっていた。オーナーのために救出に乗り出したカー・SOSチームの目の前に現れた車は、粗雑な修理と隠れた欠陥のオンパレードだった。
今回救出するのは何十年も納屋に放置されていた1973年式ヒルマン・インプ。グロスタシャーに暮らすオーナーの元看護師マーガレットは運転を覚えた頃からインプの大ファンだ。愛称で呼ぶほど大事にしていた愛車を手入れすることで乗り続けようとしたマーガレットだったが、夫と父親を相次いで亡くし断念。ルーツ・グループが生んだアルミニウム製リアエンジン搭載の小型サルーンをティムとファズは蘇らせることはできるのだろうか。
今回、ティムとファズが救出するのは1960年代に誕生した美しきイタリア車、ランチア・フルヴィア。オーナーは元美容師で現在は隠居生活を送るビル。約35年前に愛車のフルヴィアを購入したものの、次々と病を患い、20年近く車を磨くだけの日々を過ごしていた。工場に戻ったティムとファズは磨き抜かれた車体の下に隠された大量のサビ、そして数々の問題を発見することに。愛車を蘇らせ、ジョンを喜ばすことはできるのだろうか。
今回はなんと番組初のトラクター、ファーガソンTE20。オーナーのアンドリューは農家の生まれで、父親が長年愛用してきたトラクターを車庫に保管していた。しかし、不幸なことに二人三脚で農場を営んできた父親を亡くしてしまうのだった。更に、自身も転んで骨盤を折ってしまう。辛い日々を送るオーナーを元気づけるべく、ティムとファズは愛車を持ち帰る。果たして、慣れないトラクターのレストアは上手くいくのだろうか。
1970年代のイギリスを代表するスーパーカー、ロータス・エスプリS1。「007」シリーズで潜水可能なボンドカーとして登場した伝説の車だ。オーナーのギャリーは38年間ロンドンの消防士として第一線で活躍。爆破事件や大規模火災などの凄惨な現場を経験し、人々の命を救ってきた。同僚署員からSOSを受けたティムとファズは、長年にわたる彼の社会貢献に報いるため、30年近く車庫に眠っていた難ありな愛車のレストアに挑む。
今回レストアするのは三菱ランサーエボリューションIV。競技向けモデルは世界ラリー選手権で何度も王座に輝いた、日本が誇るスーパーサルーンだ。オーナーは元バイク整備士のティム。持病が悪化して大腸がんを患い、大手術を乗り越えて生還したばかり。体力を失ってしまった彼を元気づけたい娘たちからSOSを受けたファズたちだが、車は長い間潮風にさらされていたため、至る所に苔が生え、サビや腐食が著しく進んでしまっていた。
今回の車は1924年式のオースチン7・チャミー。オーナーは元塗装職人のクリストファー。自身で塗装し直したり、修復したりと愛車を大切にしていたが、50年前に手放すことに。オーナーは手放したことを今でも後悔しているという。そんな愛車を家族が本人には内緒で買い戻したので乗っていた当時の姿に戻してほしいとSOSを発信。オーナーが自分の車だと知らないという異例のパターンだ。番組を挙げてのサプライズ計画が始まる!
今回の車はイギリスで古くから行われているモータースポーツで優勝したこともある1964年式キャノン・トライアル。よく知られた車ではないが、その特徴的なボディーと同年に公開されたボンド映画にちなんで「ゴールドフィンガー」と呼ばれている。オーナーは元バス運転手のディーン。自ら愛車の修理を行っていたところ、病に倒れてしまう。ティムとファズはこの名もなき名車に往年の輝きを取り戻すことはできるのだろうか。