第一部では、北アメリカの西部に広がるソノラ砂漠が、カリフォルニア湾と太平洋に囲まれているという独特の環境を持つがゆえに、湿気に恵まれている上、アシカ、イルカ、そしてシロナガスクジラといった海の生き物たちと共存しているという、砂漠らしからぬ姿に注目する。また海の存在により、夏になるとモンスーンが発生することで、多くの動植物たちが恵みの雨の恩恵を受けて命をつないでいる様子も紹介する。
アメリカ西部のソノラ砂漠は、世界一大きなサボテン"サワロサボテン"の故郷として有名だ。しかも、ここは北アメリカでもっとも多種多様な生き物が生息している場所でもある。その独特な環境で生きる動物は、大型のネコ科動物や野ウサギ、不気味なクモやトカゲ、さらには俊足の鳥など実にさまざま。は虫類については固有種が96を超えるという。そんな動物たちの営みを季節によって変化する砂漠の様子を交えて紹介する。