映画の題材として描かれる臓器売買。しかし現実でも臓器の闇取引が横行している。誰がなぜ臓器を売るのか。臓器売買にどんな人間や組織が関与していて、どのような取引が行われているのか。そして違法と知りながら大金を支払ってまで、なぜ臓器を買うのか。臓器売買のうわさがあるコロンビアとメキシコの2ヶ国を訪れ、臓器売買に関わる人々へのインタビューを通じ、謎に包まれた取引の危険な実態にマリアナが迫る。
LSDは現在、ごく少量の使用による治療としての使われ方「マイクロドージング」が注目されるなど、かつての危険な薬物というイメージを変えつつある。しかし依然としてLSDの使用、所持、製造は違法だ。そのため密売者や製造を担う化学者は身を潜めて活動を行っている。マリアナはLSDの歴史に触れながら、密売人、PTSDをLSDで治療を試みる退役軍人、そしてLSDを製造する化学者たちと接触する。
銃との関係が深い国アメリカで幽霊銃が急速に広まっている。身元確認不要で、誰でもネットで簡単にキットが購入でき、製品番号がなく追跡ができない銃だ。規制がなく、その性質から犯罪組織に人気の武器となっている。どのように幽霊銃は生まれ、危険な人物の手に渡る闇市場へと業界は発展を遂げたのだろうか。どんな人間が手にするのか、そして人々の生活に迫る脅威とは。幽霊銃の実態を暴く緊急ミッションにマリアナが取り組む。
世界で台頭するテロ組織。その活動に欠かせないものが、石油だ。マリアナはアフリカ・ナイジェリアから中東・ヨルダンまで約4800キロを旅し、テロ組織に石油が供給される方法を調査する。“黒い金”はどこで盗まれ、密輸されるのか。制裁を受けているはずの石油が、危険なテロ組織の手に渡るのは一体なぜなのか。組織の元戦闘員や密輸に関わる人物などへの取材から、想像をはるかに超える闇市場の実態が明らかになる。
息子が通う学校から届いたMDMAに関する1通のメールをきっかけに、マリアナは調査を開始する。アメリカのクラブでパーティードラッグとして使われるMDMAの製造元を探ってたどり着いたのがオランダのアムステルダム。激化する暴力と“麻薬国家”になりつつあるオランダの実態、そして有名ジャーナリストが殺害された事件とは。果たしてアメリカでのMDMAの消費は、オランダが麻薬国家化する手助けとなっているのか?
代理出産を違法とする国は多いが、全ての国がそうではない。米国内で行うより費用が格段に安いのが盛況の理由の一つとして挙げられる。今回マリアナたちが訪れたのはケニアと、ロシアから侵攻を受けるウクライナ。代理出産ビジネスを行う代理母たちや斡旋者にインタビューを行い、その実績に迫っていく。そして戦争真っただ中のウクライナでは人々を救出するNGOに同行し、米国人親子の新生児を救出する作戦を見届ける。
世界中でサイバー攻撃の勢いが止まらない。クレジットカード詐欺やID窃盗に加え、企業や組織のシステムに侵入してデータを人質に取り“身代金”を要求するランサムウェアがここ数年で台頭している。情報は今や金や銃、薬物よりも価値のある商品となった。マリアナは個人情報や財務情報がどのようにハッカーたちに盗まれ闇市場に流通していくのか、その手法とサイバー攻撃の世界規模のネットワークを明らかにしていく。
LAで活動しているブラッズとクリップスの2大ギャング。だがアメリカ国内のみならず、中央アメリカの小国ベリーズでも同じ様相を呈しているという。距離が離れている2国間で同じギャングが活動する背景には何があるのか。マリアナは実際のギャングメンバーに接触し、実情の調査を進める。ベリーズ内の抗争によってギャングメンバーだった恋人が命を落とし、今も命を狙われ続ける女性にも取材を行い、暴力の世界を映し出す。
インターネット上でやりとりできる財産「暗号資産」は法定通貨とは違い、政府や金融機関を介することがない財産的価値を持つデータ資産だ。それゆえに法整備が追いついていない部分が多く、暗号資産詐欺はその隙を突いた新手の詐欺だ。マリアナは暗号資産詐欺の一種「ラグプル」を行う20代の詐欺師たちにドバイとヒューストンで接触し、その実態に迫っていく。豪勢な暮らしをする彼らはどのような手口を使っているのか?
素手で戦う格闘技、“素手ボクシング”の人気が高まっている。その大会を運営するのはBKFCという格闘技団体だ。多くの地域がまだ素手ボクシングをスポーツとして認めていない中で、どのように選手を確保するのか。そこには地下格闘技の世界とのつながりがあった。地下格闘技の聖地であるタイ、アメリカの違法なファイトクラブの試合をマリアナが取材し、違法な世界で戦う選手や荒々しく血も流れる試合の魅力とその実態を探る。