1915年秋、アーネスト・シャクルトンが率いる南極探検隊の船「エンデュアランス号」が南極沖で沈没した。氷の上に取り残された28人の乗組員が、絶望的な困難を越えて生還するまでの顛末は、歴史上最も劇的な物語の1つとして知られている。だが、船が眠る場所は、この物語が残したミステリーとして語り継がれることになった。それからおよそ1世紀後、探検家チームが沈没した船を探す旅に出る。皆の決意によって結ばれたこの調査は、歴史上最も偉大な物語の1つとして締めくくられる。

崖っぷちに立ち、風に向かって己の身体を投げ出すには、“すべて”を失う覚悟が必要だ。“すべて”、それは最愛の人を意味するかもしれないし、愛する人生を意味するかもしれない。『FLY ～人生をかけ、風となる。』は、世界で最も危険なスポーツの1つであるベースジャンプの世界で生きる3組のカップルを7年以上にわたり追った。彼らはパートナーを守りながら、自由を手にすることができるのだろうか？

写真家のカールトン・ウォードが絶滅に瀕したフロリダパンサーの復活プロジェクトに挑む。フロリダ州南部の湿地帯エバーグレーズは野生動物の数少ない生息地となっている。しかし南北の生息地をつなぐ“野生生物回廊”が開発によって分断され始め、生態系も崩壊の瀬戸際に。住宅地の拡大、ハリケーン、謎の神経疾患など、フロリダパンサーを襲うあらゆる困難。この美しきネコ科動物の復活と自然保護を巡る闘いの最前線に迫る。

人種差別が終わりを見ないアメリカで、さまざまな障壁と闘いながら宇宙を目指した黒人たちがいた。アメリカ初の黒人飛行士候補に選ばれながら、政治的な思惑に翻弄され、宇宙に行くことのなかったエド･ドワイトをはじめ、人類の進歩のために道を切り拓いてきたパイオニアたちの物語はあまり知られていない。過去の映像やインタビューを織り交ぜ、社会的不平等の中にありながらも宇宙開発に貢献してきた黒人飛行士たちの勇気や葛藤を描く。

2018年、衝撃的な出来事が世界中の見出しを飾った。アメリカ人宣教師の青年ジョン・アレン・チャウが、人里離れた北センチネル島の未接触部族をキリスト教に改宗させるために接触しようとし、矢で殺されたのだ。エミー賞®受賞監督のアマンダ・マクベインとジェシー・モス（『ボーイズ・ステート』）、オスカー®受賞プロデューサーのサイモン・チンとエミー賞®受賞プロデューサーのジョナサン・チン（Lightbox）が本作を制作。独占インタビューや個人的な日誌、ビデオアーカイブ等を通じて、彼の冒険への想いとは何だったのか？　またそこから見えてくる、実父との心の傷が明らかになる。

「ウガンダのネルソン・マンデラ」と呼ばれる男、野党指導者、活動家、そして音楽界のスター、ボビ・ワイン。彼は35年間ウガンダを率いてきた、ヨウェリ・ムセベニ率いる政権に対抗するために立ち上がった。人気ミュージシャンから国会議員へ転身し、独裁政権に対峙するボビ・ワインに迫る。

アメリカ国旗は誰のため、何を意味するのか？

見えない絆で結ばれた夫婦の愛。

アメリカとアフガニスタンの歴史の大きな変換点をカメラが捉える。

環境破壊と土地開拓に立ち向かうアマゾンの先住民族を克明に映し出す。

冒険家ジャック＝イヴ・クストーの伝説的な人生に迫る。

果たしてキャラバンは無事に国境を越えられるのだろうか。

現代社会が抱える課題が女性たちの視点で語られる。

地球温暖化によって北極圏の海氷はすさまじい速さで溶け続けている。海氷面積が減少すれば、北極圏での油田や航路の開発が進むだろうと、世界の産業界からは熱い視線が注がれている。しかしこの土地には、イヌイットの暮らしが息づいていることを忘れてはならない。古くから野生動物と共存してきたイヌイット。彼らの生活様式が脅かされる今、イヌイットの若者たちは進むべき道を模索し、自分たちの故郷や文化を守るための闘いを始めた。

アフリカの広大な湿地帯オカバンゴ・デルタは自然破壊が進んでいる。"アフリカのオアシス"と呼ばれるこの地を救うため、南アフリカの鳥類学者スティーブ・ボイズは、生態系を調べる旅に出る。4か月に及ぶ⾧旅には、現地ガイドのウォーターと、アンゴラの海洋生物学者アジャーニも同行。アンゴラの地雷原を越え、ナミビアを通り、ボツワナのデルタ地帯まで川を下る道のりは困難の連続だった。参加者たちが、この旅で得たものとは。

2度のアカデミー賞ノミネート経験をもつスティーヴ・ジェームズが、⾧年の制作パートナーであるサーク・パイパーとともに大都市シカゴの素顔に迫る。歴史的選挙となった2019年のシカゴ市⾧選では、多様なバックグラウンドをもつ史上最多の候補者たちが、禁じ手なしの激戦を繰り広げた。2人はこの選挙を背景にシカゴの魅力的かつ複雑な実態を浮き彫りにし、アメリカの代表的都市に息づく精神を多角的に描き出していく。

アフリカでは希少な野生動物の密猟があとを絶たない。ジンバブエで活動する「アカシンガ」は、密猟と闘うために組織された女性だけのレンジャー部隊だ。現地の言葉で「勇気ある者」を意味するアカシンガ。過酷な訓練を受けた彼女たちの取り組みは、野生動物の保護活動という枠組みを超え、現地コミュニティーに活力を与え、女性たちの生き方さえも変えてゆく。本作の製作総指揮は、アカデミー賞受賞者のジェームズ・キャメロン。

2018年11月8日の朝、カリフォルニア州の美しい町パラダイスは、すさまじい火の嵐にのみ込まれた。 キャンプ・ファイアが鎮火されるまでに、約85人が死亡、約50,000人の住民が避難を余儀なくされ、その一帯にある建物のおよそ95%が焼失した。これは、アメリカ国内において過去100年間で最大の死者を出した山火事であり、カリフォルニア州史上最悪のものとなった。
アカデミー賞受賞監督のロン・ハワードとアカデミー賞受賞製作者のブライアン・グレイザーによる『リビルディング・パラダイス』は、悲劇に屈しない“復活する力”を描いた感動的な物語だ。そこには、災害で荒廃したコミュニティーが、力を合わせ、失ったものを取り戻し、新たな未来へ進んでいく姿がある。

南アフリカのオーケストラは音楽の力を使って、同国に何十年もはびこっている暴力や対立、分離を乗り越えようと活動を続けている。番組はメンバーの音楽家2人に密着。旧黒人居住区ソウェトで育ったツェポ・ポーエと、裕福なアフリカーナーの家庭に生まれたリゼ・スハープだ。２人の目を通して、終わったはずの人種隔離政策が今も及ぼす深刻な影響を見つめる。その一方で明るい未来への希望も確かに存在するようだ。

過激派組織「イスラム国」(IS)によって破壊されたイラク。ハナが率いる、女性だけで構成されたヤジディ教徒の地雷除去チームは、ISが残していった地雷や偽装爆弾、不発弾の除去活動を行っている。廃虚や原野での地雷捜索は、一歩間違えば確実に死をもたらす危険な作業だ。しかし彼女たちにとって地雷を除去することは、安全な土地を取り戻すだけでなく、互いに支え合いながら彼女たち自身の深い心の傷を癒やすことでもある。

内戦が続く南スーダンのリハビリ施設で義足を作るマクル。自らも銃弾で負傷した脚を切断し絶望の淵にいたマクルは、義足を付けて歩けるようになったことで未来への希望が見えてきた。次は誰かの役に立ちたいと義足職人の道を選び、脚を失った犠牲者を救うことに心血を注ぐ。再び歩くことができた患者の笑顔が今日もマクルを動かす。長年の紛争で荒廃する南スーダンの地で1人でも多くの希望を取り戻そうとする義足職人の姿を追う。

科学者チームが、モザンビークで前人未到の熱帯雨林を調査する姿を追う。リコ山の山頂に広がる森は、切り立った岩壁に囲まれ人の侵入を免れてきた。気候変動の影響を知るうえで貴重なデータと新種の生物を求め、国際色豊かなチームが現地に向かう。彼らはまず、100メートルを超える岩壁を登らなければならない。

野生チンパンジー研究の第一人者、ジェーン･グドール。彼女は、まだ20代のころ素人同然の状態で、チンパンジー研究のためタンザニアへ向かう。忍耐強いフィールド調査の結果、野生のチンパンジーが道具を使うことなど、次々に画期的な発見をした。2014年に見つかった未公開映像を使い、若き日のジェーン･グドールの研究の様子や暮らしぶりを伝える。撮影したのは、野生動物カメラマンであり夫でもあったヒューゴだ。

身体を支えるロープや安全装置を一切使わずに山や絶壁を登るフリーソロ・クライミングのスーパースター、アレックス・オノルドには、途方もなく壮大な夢があった。それは巨岩エル・キャピタンに挑むこと。この危険な断崖絶壁をフリーソロで登りきった者は、かつてひとりもいない。「いつ死ぬかわからないのは皆同じ。登ることで“生”を実感できる」と言い放つアレックスは、その前人未踏の偉業を成し遂げるため準備に取りかかる。

フィリピンのドゥテルテ大統領が、国内にはびこる麻薬取引と薬物依存を撲滅するために展開する"麻薬戦争"。すでに2万人以上が殺されたとも言われる血の改革の真実を写真に収めるべく、報道写真家らが夜の街を駆け回る。当局が何事もなかったように現場を片づけてしまう前に、その超法規的措置の実態をカメラに収めているのだ。元有力紙カメラマンのラフィ･レルマ率いるジャーナリストたちの緊迫した闘いを描く。

バングラデシュにある世界最大のロヒンギャ難民キャンプには、暴力と民族浄化によって祖国ミャンマーを追われた多くの人がひしめく。命懸けの逃避行と混乱するキャンプ生活で多くの人、特に子供たちが家族とはぐれてしまう。自らも難民であるカマル・フセインは、マイクだけを備えた今にも倒れそうなテントから、家族が再会できるよう情報を発信し続けている。迷子が無事に家族の元に戻れた時、カマル自身の心も救済されるのだ。

コルテス海に生息するコガシラネズミイルカ(通称：バキータ)の絶滅が危惧されている。同じ海域に生息するトトアバの密漁により、バキータの数が激減しているのだ。トトアバはメキシコや中国の密売人がこぞって狙う高級魚で、密漁が後を絶たない。絶滅寸前のバキータを救おうと、自然保護活動家やメキシコ海軍が立ち上がった。彼らは危険を顧みず、潜入捜査に挑み、犯罪組織に正義の裁きを下す。前代未聞の闘いが今、始まる。

第92回 アカデミー賞® 長編ドキュメンタリー賞 ノミネート
シリア内戦により荒廃した街の下には、包囲された市民に希望と避難の場所を与える地下病院があった。その病院で治療に当たるのが、小児科医であり病院の責任者でもある医師のアマニ・バロア。家父長制的な文化の中で働くアマニや同僚の女性たちは、男性と同等に働く権利を主張する。そして、日常的に続く爆撃や物不足、さらには化学攻撃の恐怖と闘いながら日々を過ごす。アマニを中心に、困難に立ち向かい結束する人々の姿を追う。

人種差別が生むものは暴力と混乱だけなのか？
1991年3月3日。黒人のロドニー・キングはスピード違反を犯し、カーチェイスの末に車から引きずり降ろされ、殴る蹴るの暴行を受け重傷を負った。一部始終をとらえたビデオテープに映っていたのは、無抵抗になったキングに警棒を何度も振り下ろす白人警官たちの姿。ビデオは公になり警官たちは起訴されるが、翌年無罪に。この事件や当時の人種間の緊張状態に端を発し、虐げられてきた黒人たちの怒りが爆発。最悪の大暴動が始まる。

マウンテンゴリラの保護活動で活躍した女性研究者の生涯と、その死の謎に迫る。

1960年代の終わりまでに人類を月面に着陸させる。アメリカが掲げたこの目標は、NASAによりアポロ計画と名付けられた。そのミッションの数々が、新たに入手された映像や音声でよみがえる。テレビやラジオ、ホームビデオ、NASAの記録映像、そして初公開となる管制室の音声や、臨場感のある映像により、単なる回顧録ではなく、当時の人々がアポロ計画をどのように見ていたかを追体験できる。

非業の死から20年――
世界中を魅了したプリンセスが苦悩に満ちた生活を赤裸々に語った肉声インタビューが遂に解禁

安らぎとは無縁の地シリアで生み出された無情という現実
報道番組では決して描かれない、シリア内戦の真実

トランプ政権によるパリ協定離脱の決定を受け、アメリカ社会が断絶する中、気候変動によって引き起こされる健康や経済への深刻な影響に対処するために奮闘する人々の努力を描いたドキュメンタリー。かつては石炭に依存したものの現在は炭素排出量を削減しようとエネルギー率化を推進するピッツバーグ市を始めとした、州や都市、団体、市民らの地域レベルの革新的な取り組みを紹介する。

枯れゆく水、はびこる権力
カリフォルニア州では一握りの実力者が貴重な水資源を操作し、住民は干ばつや地下水の枯渇で深刻な水不足に陥った。同州はアメリカ国内の半分にも及ぶ果物、ナッツ、野菜を生産しており、水が悩みの種とあっては、農業の将来が思いやられる。水は高価格の商品になるという現実に、地元住人のみならず、世界中が気づきつつあるのだ。カリフォルニア州における水と権力にまつわる秘密に迫った、衝撃のドキュメンタリー。