ピュリツァー賞を受賞した写真家リンジー・アダリオは、過去20年間にわたりアフガニスタン、イラク、リビア、ウクライナなど世界各地の紛争地を命がけで取材してきた。中東の主要な戦争を含む数々の現場で、彼女はジャーナリストとして常に第一線に立ち続けてきた。本作では、そんなリンジーの軌跡を振り返るとともに、彼女が抱える葛藤にも迫る。幼い息子2人を残し、死と隣り合わせの現場へ向かう母としてのジレンマ。報道写真の世界に存在する性別の壁、精神的な負担、そしてジャーナリストとしての使命感が交錯する姿が、力強くも繊細に描かれる。
監督は、アカデミー賞受賞歴を持つチャイ・ヴァサルヘリィとジミー・チン。世界の現実と個人の葛藤を鋭く切り取る、圧巻のドキュメンタリー。
■120分