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シー・オブ・シャドウズ
原題: Sea of Shadows
©National Geographic
©National Geographic
番組内容
2019年サンダンス映画祭観客賞受賞作
コルテス海に生息するコガシラネズミイルカ(通称:バキータ)の絶滅が危惧されている。同じ海域に生息するトトアバの密漁により、バキータの数が激減しているのだ。トトアバはメキシコや中国の密売人がこぞって狙う高級魚で、密漁が後を絶たない。絶滅寸前のバキータを救おうと、自然保護活動家やメキシコ海軍が立ち上がった。彼らは危険を顧みず、潜入捜査に挑み、犯罪組織に正義の裁きを下す。前代未聞の闘いが今、始まる。
予告編
■120分
番組のみどころ
海のコカイン
ニベ科のトトアバと呼ばれる魚をご存じだろうか。日本人にはあまり馴染みの無い魚かもしれないが、絶滅危惧種の大型魚である。実はこの魚、海のコカインとも呼ばれている。その理由はトトアバのウキブクロは中国で若返りの効果があるとされる珍味であり、高値で取引されているからである。闇市場では、コカインよりも高い値段で取引されているというが、実はメキシコ、カリフォルニア湾にしか生息していない。乱獲による個体数減少のため1975年にメキシコ政府は漁を禁止しているが、密漁による乱獲は未だに行われている。さらにトトアバは米国やメキシコで禁輸指定されているため、主な市場となる中国への密輸も後を絶たない。
密漁から密輸の実態
高値で取引されるトトアバを狙いメキシコの麻薬カルテルと中国マフィアが密漁、密輸を行っていることが判明している。メキシコの麻薬カルテルと中国の密輸組織が裏で手を引いている様子は作品内、関係者の暴露インタビューなどで取り上げられている。
悲しい現実
密漁の現場では、トトアバを捕まえようと使用が禁止されている刺し網をコルテス海で用いており、この刺し網にかかったウミガメなど、さまざまな命が失われている。特に深刻な被害を受けているのは、世界で最も小さく、最も希少なネズミイルカであるコガシラネズミイルカ。2016年時点で60頭しか確認できていなかった個体数の減少にさらなる拍車がかかっている。
製作陣
製作総指揮:レオナルド・ディカプリオ
俳優として、ハリウッドでは不動の地位と人気を誇る。「タイタニック」や「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」など数多くのヒット作に出演し、「レヴェナント:蘇えりし者」ではアカデミー賞主演男優賞を受賞。近年では映画、そしてナショナル ジオグラフィックでも放送している「地球が壊れる前に」など環境問題の現状を伝えるドキュメンタリー作品の製作総指揮も多く手掛けている。
撮影監督:リヒャルト・ラドカーニ
オーストラリア出身の映画監督。代表作に「アイボリー・ゲーム」や「The Devil's Miner(原題)」を持ち、さまざまな映画祭で多数の賞を受賞している実力派。2015年には制作会社Malaika Picturesを立ち上げ、深刻な環境問題や政治問題にスポットライトをあてたドキュメンタリー作品を制作している。「シー・オブ・シャドウズ」では「アイボリー・ゲーム」と同じく、レオナルド・ディカプリオと再タッグを組んでいる。
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