1985年12月27日の明け方、ルワンダの人里離れた山中で、悲痛な叫び声が朝霧を切り裂く。トタン張りの小屋の周りには人々が集まり、その中には惨殺されたダイアン・フォッシーの遺体が横たわっていた。彼女はマウンテンゴリラを絶滅から救う保護活動で国際的な名声を得た。しかしゴリラを守るためならば手段を選ばず、地元の住民とはたびたびトラブルになり、多くの敵を作っていた。誰がこの偉大な研究者を殺したのだろう?
お気に入りのゴリラを次々と殺されたダイアンは、自ら密猟対策を強化する。しかし、やり方が手荒だとして地元の反発を生み、ルワンダ政府によって一時帰国を余儀なくされる。母国アメリカでは本を出版し、メディアを通じてマウンテンゴリラの保護を訴え、一躍有名人になる。3年後、彼女がルワンダに戻ると、研究拠点はすっかり観光地化されていた。ゴリラを守ろうとする彼女と公園局との間で再び緊張が高まっていく。
ダイアン・フォッシーの知人たちは、彼女が惨殺されてショックを受けたが、意外だとは思わなかった。彼女は敵が多く、身の危険を感じていたからだ。警察のずさんな捜査の末に、あるゴリラ研究の男が罪に問われる。彼は有罪なのか、それとも無実の罪か。無罪なら、真犯人は一体誰なのだろうか?真相は果たして霧の中へ消えてしまうのだろうか。