ナショナル ジオグラフィック

ジーニアス:キング牧師とマルコムX

原題: Genius: MLK/X
ジーニアス:キング牧師とマルコムXの写真

番組内容

公民権運動の偉大な指導者マーティン・ルーサー・キング・ジュニアとマルコムX。全く異なる人生を歩みながらも共通の目標を持っていた2人は、実際にはコインの裏表であり、どちらも否定された自由の擁護者だった。非暴力を提唱したキング牧師と、急進的なイスラム教導師マルコムX。黒人解放のために闘う中で、互いを刺激し合った2人の天才の波乱に満ちた子供時代から、暗殺による早すぎる死に至るまで、その生涯を探求する。

マーティン・ルーサー・キング・ジュニアをケルヴィン・ハリソン・Jr.が、マルコムXがアーロン・ピエールが演じ、エグゼクティブ プロデューサーには『ビューティフル・マインド』でアカデミー作品賞・監督賞を獲得したロン・ハワードと盟友ブライアン・グレイザー(ドラマ『24』ではエミー賞ドラマ部門作品賞を受賞)が名を連ねる。

■60分×8話

エピソード

「 卒業 」

1950~60年代のアメリカで、黒人の権利のために闘ったマーティン・ルーサー・キング・ジュニアとマルコムXは、公民権法案の討議が行われる連邦議会議事堂で、一度だけ顔を合わせ言葉を交わすことになる。ジョージア州の牧師の家庭で育った優等生のマーティンと、ミシガン州でたくさんの兄弟たちと育ち、犯罪にも手を染めたマルコム。2人はそれぞれ異なる思春期を送り、やがて人生を捧げる対象を見つけ出していく。

「 私たちは何者か 」

出所したマルコムはネイション・オブ・イスラムの寺院へ行き、崇拝するイライジャ・ムハマドと対面する。ムハマドの指示に従い、各地で信者の勧誘を始める。そんななか、かつての恋人に再会する。一方、大学を卒業したマーティンは、ボストンの教会に就職して恋人のコーラルと暮らすことを考えていた。しかし父親は地元のアトランタに戻ってくるよう要求する。頼まれてモンゴメリーの教会で講壇に立ったマーティンはある決断を下す。

「 時の人 」

モンゴメリーでのバス・ボイコットを成功させたマーティンは、公民権運動のシンボルとして全国的に有名になる。しかし著書の発売記念サイン会で起きた出来事が、彼の心に恐怖を植えつける。そんななか、黒人の大学生たちの間で座り込み運動が企画される。一方、教団のスポークスマンに任命されたマルコムは、記者たちと接触する機会が増えていた。そしてイライジャ・ムハマドの教えをより広めるために、テレビを使うことを思いつく。

「 妻の務め 」

座り込み運動で逮捕されたマーティンは、不当にも4ヵ月の実刑を科されてしまう。何とか釈放させようと父親たちが奮闘するも、マーティンは州刑務所へ移送される。追い詰められたコレッタは、選挙戦中のケネディに最後の望みを託す。一方、女児を出産したベティは、家で子供の世話をするようにと、マルコムに講師の仕事を取り上げられる。妻の意思を尊重しない夫に耐えられなくなったベティは、ミシガンの養母の家へ戻るのだった。

「 アメリカの約束 」

時は1963年。ケネディ大統領は画期的な公民権法案を打ち出すが、南部党員たちが抵抗することは目に見えていた。法案通過に向けて圧力をかけたいマーティンと公民権運動の指導者たちは、首都に黒人たちを集結させて大行進を行うことを考える。平和的な示威活動を目指して計画が進められるが、マルコムは行進が政府に利用されることを危惧し、独自に行動を始める。さまざまな思惑が渦巻くなか、ワシントン大行進の当日が訪れる。

「 剣と盾 」

ケネディ暗殺後、大統領となったジョンソンに、マーティンらはこれ以上待てないと公民権法の即時成立を迫る。そんな中、マーティンを罵る手紙と共に不倫を示唆する写真や通話の録音テープが届く。一方、謹慎処分となったマルコムは、元側近の信者からムハマドが自分を殺そうとしていると聞かされショックを受ける。命を狙う影におびえながらもマルコムはネイションを脱退し、独自のムスリム組織を立ち上げるのだった。

「 心に描いて 」

ネイション・オブ・イスラムから離反し、黒人の自由と正義のために独自の活動を始めたマルコムは、連邦捜査局や差別主義的な白人だけでなく、古巣の人々からも命を狙われ始める。マーティンは非暴力の活動によって政府に圧力をかけ、ついに投票権法を成立させる。その後も貧困問題などに取り組み、労働者の待遇改善などを訴え精力的に活動するが、牧師という立場からベトナム戦争に反対したことにより、強力な味方を失ってしまう。

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