ナショナル ジオグラフィック

【ワイルド ネイチャー プラス】追悼:ジェーン・グドール

【ワイルド ネイチャー プラス】追悼:ジェーン・グドールの写真

放送予定

12月7日(日)15:00~19:00

番組内容

10月1日に91歳で亡くなったジェーン・グドール。動物行動学者、国連平和大使などの活動を通じ環境保護のため声を上げ、講演や子どもたちへのプログラム開設など後世に意志を繋げてきた彼女の功績を称え、チンパンジー研究の軌跡や未来へのメッセージを込めた番組による追悼特集をお届けする。

▼ジェーン・グドール博士
1934年、イギリス・ロンドン生まれ。動物行動学者、霊長類学者、人類学者、そして国連平和大使としても活躍したジェーン・グドール博士は、世界的に著名な科学者でありながら、自然界と人間社会をつなぐ架け橋のような存在でした。

それまで野生のチンパンジーについてはほとんど知られていませんでしたが、ジェーンはナショナル ジオグラフィック協会の支援のもと、タンザニアのゴンベ国立公園で長期にわたるフィールド研究を行い、チンパンジーが道具を作り、使用するという画期的な発見をしました。この発見は、「人間とは何か」という定義を根本から覆すものであり、彼女の科学的功績を世界に知らしめるきっかけとなりました。

チンパンジーと人間には多くの共通点がある一方で、ジェーンは人間の高度なコミュニケーション能力こそが決定的な違いであると述べています。人間は、目の前にない物事を説明したり、過去の経験から得た知恵を伝えたり、言葉を用いて存在意義を問うことができます。

ある講演会でジェーンは、「デビッド(私が長年観察していたチンパンジー)は人間を心から信じています。そんな人間に似た彼らが自然のなかで生き続けられるかは、私たち次第なのです」「発達した知能をもつ人間は、他の生きものに対する責任があります。彼らを脅かすような行動はとるべきではありません」と語っています。彼女の言葉には、動物たちへの深い愛情と、自然を守ることへの強い使命感が込められています。

科学者としての功績にとどまらず、ジェーンは人生の後半を自然保護、動物福祉、そして若者のエンパワーメントに捧げました。ジェーン・グドール インスティテュートを通じて、彼女は世界中の人々に希望を届け、絶望ではなく行動を選ぶ力を与えてきました。

彼女の訃報に接し、多くの人々が深い悲しみに包まれています。ジェーンの限りない思いやりと情熱は、今も私たちの心に生き続けています。

▼『ジェーン』
野生チンパンジー研究の第一人者、ジェーン・グドール。まだ20代の彼女は素人同然の状態で、チンパンジー研究のためタンザニアへ向かう。忍耐強いフィールド調査の結果、野生のチンパンジーが道具を使うことなど、次々に画期的な発見をした。2014年に見つかった未公開映像を使い、若き日のジェーン・グドールの研究の様子や暮らしぶりを伝える。撮影したのは、野生動物カメラマンであり夫でもあったヒューゴだ。


▼ 放送タイトル ▼

▼12月7日(日)
▽15:00~17:00
ジェーン(字幕)
▽17:00~19:00
ジェーンのきぼう(字幕)

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