1941年6月、ナチス・ドイツは独ソ不可侵条約を一方的に破棄、ソ連侵攻を開始する。バルバロッサ作戦と名付けられた電撃戦により、当初は快進撃を続けたドイツ軍だが、ソ連の抵抗と冬の到来で、やがて戦況は膠着状態に陥っていく。そんな中、クリミア半島では、東部戦線の要所で、難航不落と言われたセヴァストポリ要塞を攻略するため、ドイツ軍が史上最大規模の巨大列車砲を含む大量の重火砲を集結させ、猛攻撃を仕掛ける。
1943年、ドイツはスターリングラードの戦いで屈辱的な敗北を喫した。戦局の挽回を図るドイツは、マンシュタイン元帥の発案でクルスクのソ連軍突出部を攻撃する「ツィタデレ作戦」を計画する。しかしソ連軍は最高傑作と称される戦車T-34を有していた。対抗するには兵力の増強が必要だと考えたヒトラーは、攻撃力の高い戦車の製造を急ぐ。そして同年7月、ついに史上最大規模の戦車戦「クルスクの戦い」が始まった。
1944年2月、ドイツ軍によるレニングラード包囲が解かれると独ソ戦の戦局は大きく転換した。ソ連軍は息を吹き返し、猛反撃を開始する。兵力で劣るドイツ軍は後退を繰り返す。やがてソ連軍はドイツの中枢へ向けて進撃を開始する。祖国の土地を死守すべく抵抗を続けるドイツ軍。彼らの頼みの綱はバルト海沿岸からベルリンまでソ連の侵攻に備えてナチスが築いていた巨大な防御施設群だ。そこには驚くべき技術が隠されていた。