コラム

第2回
パンダの選んだ道

用心深く、容易に姿を現さないおとなしい生き物 ― ジャイアントパンダ。

ナショジオワイルド『ジャイアントパンダ〜自然にかえる〜』より

ジャイアントパンダは子供から大人まで、誰からも愛される人気者です。ヒグマやホッキョクグマと同じクマの仲間で、中国の四川省や陝西省(せんせいしょう)の高い山の竹林に住んでいます。野生下では1600頭程しかいないといわれ、絶滅危惧種に指定されています。

パンダといえば白黒模様が特徴的で、前足や後ろ足、目、耳などは黒くなっています。これは雪の降るような寒い場所に住んでいる為、体の冷えやすい部分を黒くして熱を吸収しやすくし、体温調節に役立てているのではないかと考えられています。そして、目の周りが黒いのは雪の反射を抑える為や、目を大きく見せて相手を威かくする為ではないかともいわれています。

生後4週間ころには、すでに毛の色は白と黒に分かれています。

ナショジオワイルド『ジャイアントパンダ〜自然にかえる〜』より

そして、僕がパンダの特徴で一番凄いと思うのは、その食性です。パンダも多くのクマの仲間と同じ雑食性で、昆虫や小動物なども食べることもあるようですが、あくまでメインは竹です。パンダは冬でも枯れることがなく一年中、手に入れることが出来る竹を食べていくことを選んだのです。

食性だけみるとほぼ草食動物のようなパンダですが、なんと消化器官は多くのクマの仲間と同じように肉食動物のままなのです。ここがパンダの凄いところだと僕は思います。だから、竹を食べても20%程しか消化することが出来ず、必要な栄養分を取る為にパンダは一日のほとんどを食事に費やさなければなりません。

パンダは食欲旺盛。1日で最大38キログラムの竹を食べます。

ナショジオワイルド『ジャイアントパンダ〜自然にかえる〜』より

我々ヒトも肉・魚・野菜・果物などいろんな物を食べる雑食性です。正しい例えではないかもしれませんが、ヒトの食事はいつもサラダだけ、もっというと、この先ずっと小松菜をメインに食べていく。(おひたしは禁止です。基本生で。)

そのくらい、パンダは思い切って食生活を変化させたのではないかと思います。僕はその効率は決して良くないですが、たくさん食べることで栄養分を補う道を選んだパンダの生き方にとても魅力を感じます。

野生のパンダは1600頭足らずしか生き残っておらず、現在、絶滅の危機に瀕しています。

ナショジオワイルド『ジャイアントパンダ〜自然にかえる〜』より