湿原の群れを支配する百獣の王、セケカマの王座が脅かされている。成長を遂げ権力に飢えた3頭の息子たちが、父親の失脚を狙っているのだ。さらに北の大地では、怒りに満ちた敵が湿原の群れへの報復をたくらんでいる。一方、最強の殺し屋であるヒョウのサバは、たった1頭の息子を一人前に成長させようと、辛抱強く子育てに奮闘する。野生動物たちは、立ちはだかる壁を乗り越えることができるのだろうか?
なかなか一人前のハンターに成長しないヒョウのネオ。母親が縄張りを守る戦いで重傷を負い、親子は生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされる。追い詰められたネオはようやく狩りで成功を収めるが、父親は息子を排除しようと襲いかかる。一方、北の大地の女王が率いるライオンの群れは、かつての縄張りを取り戻すため湿原を目指す。その道中で子どもたちは初めて父親に遭遇することに。果たして女王は残忍な父親から子どもを守れるのか?
王国を支配する“湿原の群れ”のリーダー、セケカマは決断の時を迎えていた。王に刃向かう3頭の息子たちをこれ以上群れに置いておくことに危険を感じたのだ。一方、王の失脚を望むのは息子たちだけではない。ハイエナのザリカも王座を狙い、密かに新兵たちを育てていた。そして戦力不足にあえぐリカオンの群れ“ペール・パック”は生き残るために必死で戦う。乾期を迎えた王国で、それぞれの群れはどのような運命をたどるのか。
セケカマ率いる“湿原の群れ”は、乾期を迎えて干上がった故郷を離れ、新天地にたどり着いた。待っていたのは、貴重な水場をめぐってのリカオンの群れとの争いだ。いったんは奪取することに成功したものの、内輪もめの隙を突かれて奪い返されてしまう。再び奪還することはできるのか。事あるごとに反逆の意を示す息子たちの処遇も問題だ。ついに追放するのか、それとも手元に残すのか。セケカマの判断に群れの未来が懸かっている。