キリストの遺体を包んだといわれる「聖骸布」を最後に調査したのは1988年のこと。エピソード1では、新たな科学技術を駆使して、この謎に包まれた宗教的遺物を調べていく。画像技術の発展で、頭部の回りに隠された文字が解明されるかもしれない。一体それは誰が何のために記した文字なのか…。ある科学者は、電気エネルギーが大量に放出されたことで、画像自体が作り出したものではないかと指摘する。さらに、このエピソードでは、アメリカ大陸で最も古い寺院と考えられる4000年前に埋没した不思議な建造物の発見に迫る。もしも、これが正しければ、岩に刻まれた絵や寺の配置を見る限り、これまで考えられていた時期よりも遙か昔に、天文学に関する見識があったということになる。ナスカの地上絵が描かれた目的の手がかりとなるか!?
旧約聖書を手がかりに、一人の考古学者が、天罰を受けて滅ぼされた都市、ソドムとゴモラが実在したであろう場所を発見する。そして、超高熱にさらされた陶器の残骸が見つかったことから、この都市で原子力爆弾と同じ威力の出来事が起こったと考えられる。神が地球に怒りを示したという逸話の起源がここに隠されているかもしれない。さらに、このエピソードでは、「ヴォイニッチ手稿」にも迫る。これは、謎の文字が書かれている15世紀の写本で、一流の暗号解読者の手にかかってもまだ解読されていない。しかし、イタリアのミラノとベニスでそのヒントが見つかると言う男が現れる。
本や映画で一躍有名になったダビンチコードだが、実際にレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた画からコードは発見されていない。しかし、モナリザを高解像度カメラで撮影したところ、色が薄くなっている箇所があり、表面にはニスのひび割れ以外に不可解な部分があることが分かった。そして、ある男は、これを隠された数字や文字を示すコードと考えていた。このエピソードでは、存在するかもしれないコードの行方を追う。果たして、謎の画に秘められた真実が明らかになるのか?さらに、このエピソードでは、約7000本の骨格が発見された世界最古の地下神殿「ハイポジューム地下神殿」に迫る。「ハイポジューム」とは、文字通り「地下」と訳されている。古代宗教に興味を示す歴史学者が、マルタへと旅立ち、この神殿のユニークで奇妙な名前の意味、そして、その神殿で忽然と姿を消した児童の集団の謎を調査する。
500年前、南アメリカのほぼ全域を統治していた古代インカ帝国。大陸中に、道路、寺、神秘的な都市を見事な精密さで築いている。さらに驚くのは、そのすべてが書き言葉のない状態で成し遂げられているということだ。そして、今、考古学者たちが、インカ人のコミュニケーション方法について新たな手がかりを手に入れた。それは、ヒモの結び目を使った立体言語だと言う。人類学者サビーネ・ハイランド博士が、「キープ」と呼ばれる、神聖なる“ヒモ文字”に隠されたインカ帝国の複雑な暗号の解読に挑む。また、このエピソードでは、時代の最先端を突き進む力を持ちながら滅んでしまった海の戦士、「ヴァイキング」にも触れる。アメリカ大陸は、コロンブスが発見する500年前に、すでにヴァイキングによって発見されていた。しかし、どのように広大な海を渡り、襲撃、取引、略奪行為をしていたのか謎に包まれている。彼らにはどんな秘密があるのだろうか。古代スカンジナビアの冒険物語では、海を渡る彼らの道標となった魔法の水晶の存在をほのめかしている。そして、スウェーデンの科学者スザンヌ・オーケソンは、ヴァイキングが持っていた不思議なサンストーンを追求すべく、調査に踏み出す。
聖書には、イエス・キリストは、磔(はりつけ)にされる際に頭に「いばらの冠」を被っていたとある。この冠は、現在、カトリック教で最も聖なる遺物の一つと言われている。キリスト教の司教、パトリック・ハフ神父が、パリのノートルダム大聖堂に保管されている本物のいばらの冠とされる聖なる遺物に迫る。血を流した冠のとげ、そしてエルサレム近辺のいばらを使って作られた冠を調査することで、キリストの磔を巡る新たな真相が明らかになるかもしれない。また、このエピソードでは、ペルーの山岳地帯という僻地で見つかった600年以上前のミイラ群に迫る。ミイラは、チャチャポヤス文明のもので、この文明は山頂に築かれた古代の砦が発見されたことで明らかになった。考古学調査で、古代人がミイラを生きる屍として信じていたのか紐解いていく。
今から4000年前、頭蓋骨を骨折した男が穴に放り込まれ、胸の上に大きな石が置かれた。1000年前には、切断された14体の遺体が、心臓の上に石が置かれ、かつ、心臓に杭が打ち込まれた状態で埋められた。そして、8年前には、ルーマニアの夜の墓地で遺体が掘り起こされ、その心臓が切除されて燃やされるという事件が発生。一連の出来事には関連があると考える1人の男が、世界最古と思われる吸血鬼の調査に乗り出す。さらに、このエピソードでは、850年のある日、イギリスの静かな村に突如として2人の子供が現れた出来事も取り上げる。村人たちが2人の出現に恐怖を感じたのは、子供たちは頭からつま先まで緑色で、しかも馴染みのない奇妙な言葉を話すからだった。今、1人のスコットランド人がこの中世のミステリーの解明を決意する。
カトリック教会で最も論議を呼んでいる人物の1人、マグダラのマリア。多くのキリスト教徒は彼女を悔い改めた罪びとだと認識している。しかし、作家のマーガレット・スターバードは、マリアはイエスの妻であり、彼の子供の母親であり、しかも、史上最大の陰謀の犠牲者だったという説を唱えており、その検証に乗り出す。これは目新しい説ではないが、最近の発見が真相の究明の手がかりになるかもしれない。スターバードはキリスト教の隠された歴史にも迫る。今回、テレビで初めて、彼女はキリスト教関連で最も古いと言われる遺物を調査する。これらの遺物を調査すれば、聖書の登場するこの謎多き女性とキリスト教の黎明期までさかのぼる陰謀を巡る真実を解き明かせると考えているのだ。
トルコ東部に、文明の誕生に関する考古学界の通説を覆す可能性を秘めた考古学の遺跡がある。ギョベクリ・テペは幾つもの巨石から成る1万2000年前の建造物である。これほどの建造物を造る知識を持っていたことが分かっているいずれの文明よりも古いため、説明がつかない。その時代の人間は狩猟と採集で生計を立てていたと考えられてきた。ところが、この遺跡の石は複雑で精巧な彫刻で覆われているため、信じられないほど高度に発達した文明を有していたことを証明しているという。文明社会の始まりと宗教の誕生を意味しているのだろうか。さらに、このエピソードでは、アイルランドの泥沼で発見された残酷に傷つけられた複数の遺体の謎にも迫る。何百年もの間、北ヨーロッパの泥炭湿地帯では、地元の農民や労働者によって先史時代の人体が掘り起こされてきた。長いこと、これは鉄器時代に部族に対する犯罪で罰せられた人たちのものだと考えられていた。しかし、ある考古学者は、これは当時の王のものであり、おそらく神々の空腹を満たすための生け贄の儀式に則って乳首を切り裂き、頭部を痛めつけられたのだと主張する。アイルランド人考古学者のネッド・ケリーは湿地帯で発見された鉄器時代の遺体の真実に迫る。
毎年、何百万人ものキリスト教徒がエルサレムへ巡礼の旅に出る。彼らの目的は、イエス・キリストが十字架の上で死を迎えるまでの受難の道をたどること。しかし一人の考古学者が、巡礼者たちが参拝している場所は間違っていると主張する。彼は、キリストの時代の磔(はりつけ)の刑の道をたどり、さらに、キリスト教で最も重要な聖地に立ち入ることを今回初めて許された。彼は磔の本当の場所を示す考古学上の証拠を見つけたと確信しているのみならず、イエス・キリストの受難の物語について新たな洞察を与えてくれるものだと考えている。また、このエピソードでは、ヴィソコのピラミッドにも触れる。エジプトの最も古いピラミッドよりも前に造られたといわれるこのピラミッドは、東ヨーロッパのボスニア・ヘルツェゴビナにある。2人のイギリス人考古学者はピラミッドが本物だという説に疑問を抱いている。2人は今も戦争の傷跡が残るこの国の中心で調査を行い、驚きの光景を目の当たりにする。
水中考古学者のギジェルモ・デ・アンダが、マヤの地底世界「シバルバ」を捜し求めてメキシコからグアテマラにかけて広がる証拠をたどって行く。古代の神話や最近の考古学的発見を調べる中で、デ・アンダは深い水中洞窟の中で人骨を発見。これは生け贄の儀式が行われたことを示す証拠であり、文明滅亡の謎を解く鍵になるという。さらに、メキシコで深い水中洞窟への最後の潜水調査を準備中の彼は、探索の末「シバルバ」への入り口を発見できるのか?
ノアの大洪水がすべてを破壊し尽くしたという物語は、旧約聖書だけに見られる話ではない。聖書やコーランと同様、世界各地の古代文明に似たような洪水の物語が存在する。何世紀もの間、専門家たちは、大洪水に関する物語が遍在するのは実際に洪水が発生したことを示す証拠なのではないかと疑問に思ってきた。東ヨーロッパのブルガリアで新たに発掘された考古学上の証拠によって、大洪水が実際に発生した場所のみならず、その原因が明らかになるかもしれない。さらに、このエピソードで紹介するのは、スコットランド各地に点在する古代の巨石群。石には不思議な彫刻や記号が刻まれている。これらの刻印は解読不能であるため、古代イギリス最大の謎の1つとされてきた。しかし、エクセター大学のロブ・リー博士がこの暗号の解読に成功したかもしれない、もう少しで古代文明の言語や秘密を解き明かせるかもしれないという。
ジャンヌ・ダルクはフランスの国民的なヒロインだが、その生涯は謎に包まれている。19歳でフランス軍を率いた少女は、最期は火あぶりの刑に処せられた。そして20世紀に入ってから列聖された。最も有名な宗教上のヒロインの物語の1つである。しかし、1人の作家が、ジャンヌは処刑後も生きていた可能性を示す証拠を発見。それどころかジャンヌは年寄りになるまで生きたというのである。さらに、このエピソードでは、聖書に基づく新しきエルサレムも追跡する。世界の終わりに関する預言や予告は、多くの宗教に共通する思想である。キリスト教の信仰では、この世の終わりはキリストの再臨とその中心に神殿を持つ神の国、つまり「新しきエルサレム」の建設をもって迎えると説いている。作家のエイドリアン・ギルバートは、「新しきエルサレム」はテンプル騎士団とフリーメーソンが自分たちの理想を実現するために既にひそかに建設したのではないかと考えている。その建設により、新しい時代の幕開けを布告したというのだ。そして、「新しきエルサレム」はロンドンの街中や建築の中に潜んでいるという。
バンゴール大学のラルカ・ラドゥレスク博士はアーサー王伝説の世界的な専門家の1人である。博士は、人里離れたイタリアの教会にある石に突き刺さった中世の剣に関する手掛かりを追っている。この剣とアーサー王の物語の関連を調べるのが目的だ。その追求の過程で、アーサー王の伝説の起源が非常に複雑であることが判明。さらに、このエピソードでは、小さなペンダントにも注目する。これはただの宝飾品ではない。一見すると、ペンダントはキリスト教の遺物で、十字架上の人物はイエスであるように見える。しかし、奇妙な刻印から、その人物はオルフェウスであることが分かる。オルフェウスは、ギリシャ神話に登場する竪琴を奏でる詩人である。「オルフェウスのアミュレット」として知られるこのペンダントは、戦時にドイツで行方不明に。古代言語の専門家マーク・ガシンが証拠をつなぎ合わせて全容解明を試みる。その過程で彼は現実の裏社会とキリスト教の起源にかかわる論議を呼びそうな仮説にたどり着く。