ブラマプトラ川の河岸に沿って、ヒマラヤ山脈のふもとにひっそりと生息するインドサイ、野生の水牛、アジアゾウ。インドに生きる巨大草食動物たちの最後の群れだ。ときは1月。半年にわたる干ばつ、火事、洪水が彼らを待ち受けていた。新たに誕生したゾウの子どもの視点から、意外なコントラストを見せ、果てしなく続く独特で変化に富むインドの大地とその世界を収めた映像。
ライヤード・キップリングの小説『ジャングルブック』の舞台として有名になったジャングルの実態を描く。縄張り、水、エサ、交尾相手をめぐって、必死に争う動物たちの戦場ともいえるジャングル。世界有数の捕食動物であるベンガルトラとイヌ科のドールが君臨する世界には、同情や優しさなど存在しない。フィクションの『ジャングルブック』に対して、この映像は、毎年、ストーリーが変わる事実のみを捉えたノンフィクションの物語だ。
インド北西部にある砂漠地帯に目をやると、生命など存在しないように見える。しかし、そんな最も厳しい環境においても、野生生物が繁栄しているのだ。この荒涼とした場所で生き抜く術は、環境への適応のみ。干からびて塩分が残る過酷な砂漠の地に、インドのスペシャリストたちが生息する。彼らは、砂嵐、干ばつ、猛烈な暑さなど凄まじい苦難に耐え抜かなければならなかった。