ゴードン・ブキャナンは長年の間アフリカでライオンを撮影してきたため、ライオンは通常、人を食べないことを知っている。しかしアフリカ東部のある地域では、これまでに何度も人が食い殺される事態が起きている。ゴードンはその原因を探りに、タンザニアへと向かう。ここでは過去20年に、1000人以上が人食いライオンの被害に遭っているのだ。ゴードンとチームを組むのは、ライオンの研究者のハルナー・ライーモだ。ルフィジ地区の人食いライオンに詳しく、これまでにも多くのライオンの群れを追い、狩ってきた。その中には、2年近くルフィジを荒らしオサマと名づけられた悪名高い人食いライオンとその群れもいる。ゴードンとハルナーは、なぜこのような悲劇が繰り返し起きているのか検証するため事故の現場へと向かう。胸の悪くなるような事故を1つ1つ検証していくと、ライオンが人間の肉の味を知って行動を変えていることが明らかになる。そして自作農家ばかりが住むこの地で、襲撃の謎を解くカギは畑にあることが分かった。ほとんどの事故は、農民が収穫期に畑のそばに作ったシェルターで寝ている間に起きていたのだ。ゴードンはライオンを畑に引き寄せるものは何なのか探ろうと決意。そこでダンガスと呼ばれるシェルターを1つ見つける。身をていして、人食い事故の頻発する地域の真ん中で1夜を過ごそうと覚悟を決めたのだ。
逃げ足の速さと賢さは地上最強クラスの捕食者ヒョウ。世界有数の巨大な都市ムンバイでは、ヒョウが人間を襲うという。ゴードン・ブキャナンはその理由を探りにインドを訪ねる。ムンバイの郊外では2001年から2006年の間に57人がヒョウの餌食になった。ゴードンが向かったのは都会の中にある緑のジャングル。市内に位置し、自然保護区に指定されたサンジャイ・ガンジー国立公園だ。ゴードンは公園で地元のヒョウの専門家、クリシュナ・ティワリに協力を求め、事故の遺族や生還者を紹介してもらう。ヒョウと遭遇した人は大勢いた。またゴードンはカメラを仕掛け、熱感知カメラを準備して外で一夜を過ごす。驚いたことに、カメラにはヒョウが村から約270メートルの所にいる姿が映っていた。そしてゴードンが夜に市の郊外に出かけると、そこはたくさんの野良犬や野良猫、ネズミであふれていた。何でも食べ、チャンスを逃さないヒョウにとっては、ごちそうだ。
めったに姿を見せず、捕えにくく、美しく、そして時に死をもたらすトラ。ネパールのチトワン国立公園では、トラの生息域が狭まり獲物が減るに従い、トラが人間を食い殺す例が増えている。この公園の近辺では、この四半世紀で88人がトラの犠牲になった。連続殺人鬼と評されるメスのトラもいる。ツメを意味するンガラ・ポシと名付けられたこのトラは、2008年以降、最低10人を殺している。ゴードン・ブキャナンはネパールへ行って調査に当たり、このメスの人食いトラの神話と謎に迫る。
オオカミが人を襲うことは非常にまれだ。解剖の結果、死因がオオカミの襲撃だと断定されたケースは、北米では過去に2件しかない。ゴードン・ブキャナンは、長年、自然界に存在する巨体の捕食者を相手にしてきたが、オオカミを危険だと感じることは一度もなかった。しかし、以前オオカミによる死亡事故が起きたというアラスカの人里離れた村チグニックレイクに向かうにつれ、その考えが揺らぎ始める。人食いオオカミが存在するのだろうか?ゴードンはアラスカで調査を進め、キャンディス・バーナーがオオカミに襲われた原因を探る。普段は臆病で用心深いオオカミが、なぜ人間の居住地に近づいたのか?またゴードンは、このケースや他のケースの調査を通じて、州がオオカミの駆除を行わなければならないほど、オオカミの攻撃性が増した原因を追究する。ゴードンが調査中に出会った女性は、オオカミの群れと遭遇し恐怖におびえたものの無傷で生還していた。彼女とキャンディス・バーナーとの運命を分けたものは、何だったのだろうか?