人間の前では臆病だと考えられていたコヨーテが起こした衝撃の人間襲撃事件。その悲劇の全貌に迫る
2009年10月27日、才能ある若きフォークシンガー、テイラー・ミッチェルが、カナダの国立公園内を1人で散歩していたところ、コヨーテに襲われて死亡した。コヨーテの襲撃により大人が死亡した例は過去になく、この事件は周辺地域だけでなくコヨーテ専門家にも衝撃を与えた。コヨーテはこれまで、人間の前では概して臆病であり、社会にとって脅威ではないと考えられてきたが、今回の襲撃によりこの仮定が揺らいでいる。今回のコヨーテの行動は例外なのか、それともこのずる賢い捕食者は人間に対する見方を変え始めているのだろうか?単に人間に対する恐れを失いつつあるのか?コヨーテは北米有数の高い適応力を持ち、何でも食べ、砂漠からツンドラ地帯までどんなに気候条件の厳しい場所でも生きられる。最近では北米大陸全土で都市部での個体数を増やしている。高い適応力を生かし、人間の居住地域にも進出しているのだ。今回、科学者や国立公園の監視員、心を痛めた地域のメンバーが手を組み、なぜ、どうやってこの悲劇が起きたのかを調査する。また番組ではテイラーの最後の足跡をたどり、散歩中のテイラーを目撃したハイカーや現場に駆けつけた警官に話を聞き、手がかりを求めて各地の専門家を訪ねる。今は亡きテイラー・ミッチェルに哀悼の意を捧げ、彼女の歌を交えつつ、人間とコヨーテが共存できる道を探る。