恐怖、慈悲、母性愛、心—。
これらの感情をもつ、あるいは表現する生き物は私たち人間だけだろうか?
この番組は、科学者や研究者たちが導き出した科学的な結果はもとより、フィルムメイカーたちが目撃した感動的なエピソードを多数紹介しながら、哺乳類の感情について考えていく2時間スペシャル。
人は動物の顔に喜怒哀楽の表情を見ることがある。でも、はたして額面どおりなのだろうか?この疑問は、動物の感情について考え始めるのにとても良いきっかけになるだろう。「なぜ、犬は笑い、チンパンジーは泣くのか?」は、動物の感情が進化していく過程を追う番組だ。なぜ動物は感情を表現するのだろうか?一番初めに持つ感情とは?動物はどのような感情を持っているのだろうか?動物というのは嘆き悲しんだり、喜んだり、仲間に感情移入したりするのだろうか?
シャチに子供を連れ去られた母親アシカの悲しみ、白骨化した仲間の頭蓋骨をなでながら嘆き悲しむゾウの群れ、人間の虐待によって屈折したペット犬が深い愛情で立ち直った例、仲間の死を見守るミーアキャットの姿など貴重な映像にたっぷり触れてもらいたい。さまざまな哺乳類が登場するこのドキュメンタリーは、動物に対する考え方、さらには動物と人間の共存について深く考えさせられる意義深い作品だ。
動物たちは生き残るために感情を発達させてきた。つまり哺乳類の感情には、進化論との関連性があるという。子供を愛し育てる母性愛、情操教育に不可欠な遊び、ファミリー集団の中で築かれる絆など、動物たちは感情という共通のコミュニケーションを使って互いを支えあっている。
番組では、科学的な分析とエピソードを織り交ぜながら、動物は感情を生き残りのための重要な道具として発達させてきた、という非常に興味深い事実を解き明かしていく。このドキュメンタリーを見れば、私たち自身もどのように自分の感情が始まったのか再発見できるだろう。
エピソード1(60分)
エピソード2(60分)