今から2億5000万年後、地球は、ふたたび超大陸になるだろう。長い年月経て、地球上に点在する多くの陸地が漂流し、ひとつになったのだ。人類の痕跡を探している宇宙飛行士を想像してみよう。彼は、何を見つけるだろうか?人類のあらゆる遺物は見捨てられ、地殻変動や地質学的な力によって粉々にされるだろう。ピラミッドは、かつての地中海から、せりあがった山にのみ込まれた。ナポリは、ずっと埋もれたままだ。しかし、おそらく、ミシシッピ・デルタの泥の下に埋まったニューオリンズは、超大陸の山に姿を現す。そして、2億5000万年前には、本当に人類が存在したという証拠を提供するだろう。
今からの2億5000万後の地球をシミュレーションする。放蕩な宇宙飛行士は、人類が存在した痕跡を探すために、地球に帰還する。あらゆるものが、我々の世界を形づくる地質学的な力によって取り除かれた。長い間に、地球のあらゆる陸地が漂い一緒になり、今や地球はひとつの巨大な超大陸を形成している。人類の痕跡を探す、我々の放蕩な宇宙飛行士に、どんなチャンスがあるのだろうか。彼は、ミシシッピ・デルタに埋もれたニューオリンズのように、時と自然の力による荒廃を生き抜いた化石化された都市を探さなければならない。探していた化石化された痕跡をようやく見つけたときに、彼は、その惑星の歴史の中で、絶滅に関わる最も大きな出来事のうちの1つは、人類に責任があったことを知る。そして自分が、新たな絶滅に関わる出来事の真っただ中にとらわれていることに気づく。これは、地球上のあらゆる生命を脅かす。そして、我々の宇宙飛行士自身も、決定的な運命に直面することになる。