最高のパフォーマーだったクマが引き起こした悲劇。野生動物を娯楽目的で扱う問題とは?
ランディ・ミラーは、大型動物を扱うプロの動物トレーナーだ。飼育している12頭の巨大な捕食者は、すべてハリウッドスターである。中でもロッキーは、“業界で一番よく働くクマ”としてランディのナンバーワンの存在だった。しかし2008年4月22日、ロッキーが自身とランディの人生を変える出来事を引き起こしてしまう。人を殺したのだ。
この番組では、ランディのいとこであり一番の親友でもあったステファン・ミラーをロッキーが殺してしまう悲劇的な1日を再現する。カリフォルニア州漁業狩猟局と検視官は、この出来事を不慮の事故と判断。ロッキーは殺されることは免れたものの、制限された規制のもと生活することになった。小グマの頃から育て、愛情を注いできたロッキー、そしてもう働くことはないであろうパフォーマーのロッキーに対し、ランディは今、責任を感じている。また、問題はこれだけではなかった。ランディはキャリアの中で初めて、恐れを抱いているのだ。ハイイログマの専門家やハリウッドの監督、動物トレーナー、目撃者を参考に、ロッキーや他の飼育されているクマたちの行動および生活スタイルを、野生のクマのそれと比較、対比させる。また巨大で予測できない捕食者との仕事に潜む危険を調べ、野生動物を娯楽目的で扱う問題についても論じる。