これは恐竜研究の歴史上最も重要な成果だ。
100万分の1と言える確率でほぼ全身がミイラ化した恐竜が発見されたのだ。
2000年に米国中西部ノースダコタ州で発見された、部分的に無傷な恐竜ミイラの発掘・研究プロジェクトに密着したスペシャルドキュメンタリー。発見地の名前から“ダコタ”と名づけられたこの6千7百万年前の恐竜は、近代の恐竜発掘においても極めて重要な存在であり、恐竜の体系、皮膚の保存状態、行動に関して、これまで研究されてきた概念に疑問を投げかけていく。番組ではボーイング社協力のもと巨大なCTスキャナーを使って、恐竜の体から尾までを検査していく。果たしてダコタは恐竜の体系、皮膚、行動における私たちの概念を覆すのか? またいかにしてこの恐竜はこれほどの状態で保存されたのだろうか?
これまで行われた初期調査によって、恐竜が本当はどのような姿をしていたのか、その行動や生態がどうだったかなどが次第に明らかになってきた。今までほぼ骨と歯の化石だけに頼ってきた恐竜研究や、科学者たちが打ち出してきた定説が、このミイラによって、どのように変わるのか、今それが明らかにされる。