9月11日のテロ事件に深い結びつきを持ち、事件から多大な影響を受けた人物たちの、力強くリアルな物語を集め、あの日を再び描き出す。
攻撃を阻止し、食い止めようと努力した最上層部の人々。事件発生のほんの直前まで、世界貿易センタービルの93階の窓を掃除していた窓ふき業者など、事件に巻き込まれた一般市民。それに、あの朝の事件から全てが一変してしまい、その記憶をいまだに振り払うことができずにいる人々。
9月11日の出来事なら、広くよく知られている。
その日、ジョージ・ブッシュ前大統領はフロリダの学校を訪問中だった。ハイジャック犯はボストンの空港でセキュリティ・チェックを通過した。ニューヨークの勇敢な消防士たちは、人命を救うため世界貿易センタービルへ突入。国防総省ビルが黒煙を上げ、次の標的について様々な憶測が飛び交い、ワシントンはパニックに陥った。しかし、それ以上に語られなければならないのは、次第に全容が明らかになるこの事件の、当事者それぞれの想像を絶する物語の数々だ。さらに、あの日の事件に関して、驚くべき新しい見解を持つ人々が、今やっと語り始める。