地球上で最も手に入りやすいと言われる自然エネルギー"地熱エネルギー"を世界各地で取材する。まずは豊富な地熱エネルギーを持つアイスランド。この国は消費エネルギーの70％を自然エネルギーでまかなっている。また、北カリフォルニアにある世界最大の地熱エネルギー研究施設で専門家に話を聞く。地熱テクノロジー研究は、高温の地層を掘削するレベルにとどまらず、地球の反対側にある地熱エネルギー探査にまで拡大している。
ペルシャ湾沿いに建つ、高さ240メートルのバーレーン･ワールド･トレード･センター。この高層ビルでは風力エネルギーをビル内で活用する計画がある。巨大タービンをビルに設置し、低公害の電力をビルに供給するという前代未聞の試みだ。このプロジェクトの背景となった科学的発想を検証し、技術者や建設担当者の取り組みを探る。石油資源に恵まれた地域にありながら、再生可能エネルギーの活用に打ち込む人々の姿を追う。
自然エネルギーの中で最も強力といわれるのは、速い潮の流れや力強い波を有する海洋エネルギーだ。番組では3つのエンジニアのチームが、海洋エネルギーの実用化をテーマに競争を繰り広げる。どのチームも海洋エネルギーが、世界のエネルギー問題を解決するカギだと考えている。彼らは海洋エネルギーを電気に変える３種類の機械を水中に設置しテストに臨む。設計図に描かれた機械を実際に造り上げるのは至難の業だったが、各チームとも機械にシステムをインストールするところまでこぎつけた。あとはスイッチを入れるだけだ。成功すれば地球のエネルギー供給が根本から変わることになる。
カリフォルニア・アカデミー・オブ・サイエンスは、ゴールデンゲートパークにたたずむ世界で最も大きな総合博物館のひとつ。およそ38000の動物と2千万の標本を収容する建物の姿は、現代版「ノアの箱舟」といってもいいだろう。しかしこの建物、実は世界でも有数の地震地帯にあるのだ。
地球温暖化や不安定なエネルギー価格が懸念されるようになり、太陽エネルギーが再び注目を集めている。番組では世界各地に新設された大規模な太陽エネルギー施設を訪ね、最先端のエネルギー開発を取材する。どの施設も"太陽が出ない時はどうするのか"という共通の課題を抱えている。
