世界の海には、独自の「文化」を持つシャチのグループが存在する。ニシンを狩るグループに、サケを狩るグループ。さらにはアザラシなどの哺乳類を狩るグループ。生息域によって、獲物も違えば、狩りの戦略や行動様式も異なる。こうした文化と知恵は、メスを中心に強い絆で結ばれた群れの中で代々受け継がれていく。さらに、好奇心旺盛なシャチが生み出すユニークな流行や、息子の「初デート」を見守る母親の姿も興味深い。
見事なチームワークでコククジラを追い詰めるシャチの群れ。浜辺に乗り上げてオタリアを狩る群れ。そしてアザラシを尾ビレで気絶させる群れ。哺乳類を狩るシャチのグループは驚異的な技で獲物を仕留める。そうした技や知識は母から子へどのように受け継がれていくのか。シャチの驚くべき学習行動に迫る。一方、魚を獲物とするグループは、食料不足や海洋汚染に苦しんでいる。彼らの未来を守れるのは、私たち人間かもしれない。