地球温暖化によって熱く乾いた環境は大規模森林火災を招きやすくなっている。火災は以前より頻繁に起こるようになり、山火事のシーズンも長期化している。火災竜巻のような異常現象も発生するようになった。また、これまでは森林火災が起こりそうになかった北極圏でも多くの山火事が見られるようになった。このエピソードでは、カリフォルニアとカナダのアルバータ州で起こった猛烈な山火事の事例を体験者の声を交えて紹介する。
気候変動により海水温は上昇の一途をたどり、ハリケーンはいっそう甚大な被害をもたらすメガストームと化しつつある。発生頻度も増加し、最大風速を1から5で示す指標に6を加えるべきと主張する専門家も。このエピソードでは“ハービー”や“マイケル”などヒューストンやメキシコ湾岸地域に上陸し深刻な爪跡を残した巨大ハリケーンの威力を検証し、被災者の生の声を聞く。果てしてハリケーンに立ち向かう術はあるのか。
北極は他の地域より急速に温暖化が進んでおり、極地上空において、通常は寒気を閉じ込める役目を担うジェット気流や、低気圧の巨大な渦である極渦も温度が上昇し弱体化した。その結果、北極の寒気が北半球に南下し、“ノーイースター”“爆弾低気圧”“氷震”といった、強烈な寒さを伴う現象をもたらしている。温暖化によって冬まで極端になりつつあるという事実を、異例の寒波に立ち向かっている人々の声とともに紹介する。
気候変動はさまざまな異常現象を発生させる。数ある異常現象の中でも特に深刻な被害をもたらすのが永久凍土の融解とそれに伴う海面上昇だ。北極圏では海氷も急激なペースで減少し、沿岸部の土地は増えた海水によって浸食されている。そうして起こる地盤沈下により、移住を余儀なくされる人々も出てきている。このエピソードでは海氷と永久凍土の融解によって気候難民になる危機にさらされているアラスカの人々を紹介する。
気候変動が進むにつれて地盤が不安定になっている。温暖化により、地面の陥没や地滑りの発生頻度が上がり、規模も拡大。降雨量の増加が大規模な土石流を引き起こし、町を壊滅させている。このエピソードでは、アメリカのカリフォルニア州とカナダのブリティッシュ・コロンビア州で発生した災害に着目。土石流に襲われた住民や、救出に奮闘した隊員の体験談を聞く。さらにフロリダ州の地質的な性質と地盤沈下との関係を読み解く。
世界各地で極端な雨が頻発している。それにより発生する洪水が、街を水没させ、地形を変え、人々の住む場所を奪っていく。ルイジアナ州では平均的な降雨量の地域で豪雨が発生し、街が冠水。マイアミビーチでは晴れの日でも洪水に見舞われ、海面上昇により街の存続が危ぶまれている。また陸地の9割が海に沈んだジャン・チャールズ島では、住民が故郷を追われようとしている。水害に暮らしを脅かされる人々の実態を伝える。
気温の上昇が進むと、ダウンバーストを伴うゲリラ雷雨、巨大な激しい雹、晴れた空からの突然の落雷といった、危険で予測不能な嵐が発生しやすくなる。こうした命にかかわる激しい気象現象は地球温暖化が進むにつれ増加しており、過去にこうした現象がまれだった北の地域にまでその被害は拡大している。このエピソードでは、嵐の猛威を体験した人々や、落雷に撃たれて一命を取り留めた人々の証言を紹介する。
北米中部の平原地帯に頻発する巨大竜巻、トルネード。だが温暖化が進むにつれ発生場所や規模に異変が起きている。これまで到達しなかった南東部、特に人口密集地を襲ったり、複数の竜巻が群になって破壊力を増したりと以前より甚大な被害をもたらすようになったのだ。本エピソードでは、予想外の地域で猛威を振るう竜巻を生き延びた人たちや竜巻に追われ命懸けで逃げざるを得なかったストームチェイサーなどの証言を紹介する。
地球温暖化による気温上昇が2度に近づく中、世界各地で熱波が頻発し、干ばつや山火事、洪水といった異常気象が深刻化している。月平均気温の観測史上最高値は続々と更新されている。海水温の上昇に伴い海洋生物は住みやすい環境を求めて北方へ移動し、漁業などの産業に大きな影響を及ぼし始めた。さらに「ブロブ」と呼ばれる海の熱波も頻度と強度を増し、有毒な藻類の発生やサンゴ礁の白化など生態系に悪影響を与えている。
私たちにとって大切な空気が温室効果ガスの増加により危ぶまれている。産業汚染によって発生した温室効果ガスは大気を汚染するだけでなく、汚染物質を地表に閉じ込めてもいるのだ。これらの問題は様々な方面に影響を及ぼしている。温暖化が進むことによって二酸化炭素やメタンだけでなく様々な微粒子も放出され、二酸化炭素が必要な植物の生態系バランスをも崩す要因となっているのだ。