アメリカ史上最悪の自然災害のひとつとされるハリケーン・カトリーナ。この作品は、その被害の実態を緻密な検証と豊富なアーカイブ映像を通して描き出す。
物語は、被災から数週間の間に何が起きたのかを詳細に追うだけでなく、その背景にあった数年、あるいは数十年にわたる社会的・政治的な問題にも焦点を当てていく。なぜ、あれほどの被害が起きたのか――その問いに深く迫っていく。
語り手となるのは、現地の住民や当時の権力の中枢にいた人物たち。彼らの視点と、強烈な臨場感を持つ膨大な記録映像を通して、洪水が都市を物理的に破壊しただけでなく、社会の脆さや分断までもが浮き彫りになっていく。
■60分×5話