ティラノサウルス・レックスは、いかにして捕食者の頂点に上り詰め、恐竜の王となったのか。ワイオミング州の荒野で発見された恐竜の骨や足跡の化石から、彼らの走る速さや噛む力、狩りの行動などを解析し、強者ぞろいの恐竜王国で他を圧倒する力を身につけるまでの進化の過程を紐解く。T・レックス特有の体型に隠された最強のハンターの秘密とは。そして1億5000万年にわたり地球を支配した恐竜を絶滅に追いやったものとは。
エジプトの砂漠で巨大な海生生物の化石が発見された。その恐ろしい姿から「トカゲの王」を意味するバシロサウルスと名付けられた生物は、現代のクジラと同じように海で生きる哺乳類だった。なぜ砂漠の真ん中で古代クジラの化石が発掘されたのか。一度は陸に適応した哺乳類が、どんな進化を経て海で生きることを選んだのだろうか。陸にいた遠い祖先の骨格から、海へ適応した過程や、現代の海に生きるクジラとのつながりを解明する。
サウスダコタ州の陥没穴から、おびただしい数のマンモスの骨が発見された。氷河時代を象徴するケナガマンモスとは違い、比較的温暖な地域に生息していたコロンビアマンモス。違う環境に適応していた2種類のマンモスが、なぜ同時期に姿を消したのか。果たしてマンモスを絶滅に追いやったのは人類なのか。世界各地の研究者たちが化石の分析により導き出した仮説から、古生物学界に今も残る謎、マンモスが絶滅した原因の解明に挑む。
カリフォルニア州の大都市ロサンゼルスで大量に発掘された絶滅動物の化石。タールピットと呼ばれる天然アスファルトの池には、氷河時代を代表する肉食動物、サーベルタイガーの骨が大量に沈んでいた。サーベルタイガーの恐ろしく巨大な牙に隠された秘密とは。そして一体何が氷河時代の百獣の王を絶滅に導いたのか。古生物学者たちの新たな発見により、これまでのサーベルタイガーのイメージが覆され、真の姿が明らかになってゆく。
恐ろしい巨体を持つ伝説の古代ザメ、メガロドン。彼らはどのように海の捕食者の頂点に上り詰め、何が原因で突然海から姿を消したのか。科学者たちは残された数少ない化石から情報を集め、最新のテクノロジーを使って真の姿や生態を解明しようとする。幼いメガロドンはどこで育ち、何を食べて巨大な体へと成長したのか。そして今も深海で生き残っている可能性はあるのか。さまざまな視点から史上最大の肉食ザメの秘密を解き明かす。
オーストラリアのタスマニア島に生息していた肉食の有袋類フクロオオカミは、なぜ絶滅に追いやられたのか。科学者たちは最先端の技術を駆使し、オーストラリア各地で発掘された化石からフクロオオカミの長い進化の歴史をさかのぼり、真の姿を明らかにするだけでなく、不可能と思われてきた「脱絶滅」にも挑む。果たして博物館で保存されてきたフクロオオカミの標本に残るDNAは、絶滅動物たちの未来を変える鍵となるのだろうか。