ベトナム北部を訪れ、森林に住むマレーセンザンコウやオーストンヘミガルス、カットバラングールやデラクールラングールといった希少動物の生態に迫る。ベトナムでは森林開発や密猟が原因で、様々な野生動物が絶滅の危機に直面している。近年発見されたワニトカゲの亜種も、数が激減しているのだ。自然保護区や国立公園はそうした生き物にとって最後の砦であり、番組では数百種ものチョウが舞う場所にも訪れる。
ベトナム南部は高温多湿で、キホオテナガザルやカニクイザルなどが生息する。カッティエン国立公園の湖では、一度は姿を消したシャムワニが再導入され、今では安定した個体数を維持している。広大なメコンデルタにはコツメカワウソが生息し、スキハシコウやアジアヘビウなどの渡り鳥が繁殖のために飛来する。戦争で大きなダメージを受けたが、水と光が織りなすベトナム南部で、たくましくも懸命に生きる動物たちを紹介する。