第2次世界大戦に従軍した、無名のインド人部隊、K6の興味深い物語。彼らはヨーロッパ防衛に、陰の力としての役割を果たした。部隊の半数は、撤退命令を受けるものの、ダンケルクの海岸で自分たちの順番が来るのを待つことになる。残りの半数はドイツ陸軍に捕らえられてしまう。中には大胆にも捕虜収容所間の列車から脱走する者もいた。彼らの戦時中の経験は、後にインドにおける自由のための戦いに生かされることになる。
俳優としても大活躍のイドリス・エルバが、製作責任者として今回の作品を手掛ける。舞台は第2次世界大戦中の真珠湾。日本軍に奇襲攻撃される中、3人の黒人水兵が任務の範囲を超えて命懸けで活躍するも、白人ではないという理由でそれぞれの功績はなかったことにされる。帰国しても待っていたのは人種隔離制度だ。その時の悔しさと不屈の精神が公民権運動へ発展し、黒人社会への自由と正当な権利をもたらすきっかけとなる。
俳優のイドリス・エルバが、第320防空気球大隊の英雄たち3人の逸話を明らかにする。彼らは、Dデイにノルマンディーの海岸に上陸した、黒人のみで編成された唯一の部隊に所属していた。しかし彼らの貢献は、ほとんど忘れ去られている。勇敢にも祖国の兵士として従軍した後、帰還した彼ら。今度は祖国アメリカで激しい人種差別と戦い、消された自分たちの功績の回復に尽力したのだった。
今回イドリス・エルバが紹介するのは「第761戦車大隊」、通称「ブラックパンサーズ」。占領下のフランスでは連合軍として、ヒトラー最後の大攻勢に立ち向かう。第2次世界大戦においてアメリカ最大かつ最多の犠牲者を出した「バルジの戦い」。人種差別が色濃い中、黒人精鋭部隊の活躍は語られることはない。しかし不屈の精神で戦った黒人兵士たちの功績が市民権法可決へのきっかけとなり、その活動が世界にも広がることとなる。