三大ピラミッドがそびえるギザ台地で、マーク・レーナー博士率いる考古学者たちが、ピラミッド建造に関わった人々が暮らしていた町「ピラミッド・タウン」の発掘を進めている。厚い石壁や、労働者たちに配給されていた穀物の貯蔵庫、クフとの関連を示す遺物など、王家の建造物があったことを示す手がかりが出土する中、今回20年越しにサッカー場跡での発掘作業が実現。王宮とみられる建造物は果たしてその全貌を現すのか?
4500年間眠り続けているとされるミイラと財宝を探し、アブシールにあるサフラー王のピラミッドで玄室の発掘が進んでいる。ピラミッドは損傷が激しく危険なことから、これまで完全な発掘調査は行われなかった。モハメド・イスマイル・ハーリド博士率いるチームが、天井から落ちてくる巨石やがれきの山と闘いつつ作業を進めていくと、王にまつわる遺物のほか、ピラミッド崩落の原因とみられる数々の証拠が発見される。
考古学者は、古代エジプトの失われた巨大都市アレクサンドリアの謎を解き明かす手がかりを探す。古代文明の衝突が分かる巨大な死者の家を発見し、裕福なその所有者を探し始める。エジプト最後のファラオが輝かしい首都を築いた頃に、アレクサンドリアの一般市民が死者をどのように扱っていたかを知るために、完全な状態で遺されていたアレクサンドリア郊外の墓を探索する。
古代エジプト人の来世信仰をひも解く発掘調査に密着。オクシリンコスでは未開封の石棺が出土し、中から色鮮やかなカルトナージュで覆われた保存状態の良好なミイラが発見される。フィラデルフィアの岩山では、深さ12メートル以上の竪坑から、プトレマイオス朝初期のものとみられる土器棺が出土。分析のためチーム総出で棺を地上へ吊り上げる。さらに、さまざまな遺跡のレリーフに残された古代エジプト人の来世観を探る。
ギザの三大ピラミッドの完成後、エジプトを財政破綻の危機から救った「太陽王」たちの真実に迫る。1人目の太陽王ウセルカフは、巨大ピラミッドを造営する代わりに、どのような方法で権力を誇示したのか。2人目の太陽王サフラーのピラミッド複合体では、過去の発掘調査で出た廃物の下から新たな建造物を発見。さらに、最後の太陽王ウナスのピラミッドでは、それまでの伝統を打ち破ったとされる彼の玄室を調査する。
古代エジプトの最も有名な女王、クレオパトラにまつわる伝説に迫る。墓地遺跡サッカラでは、多数の遺体が埋葬された巨大カタコンベを、日本の調査チームが発掘調査。アスワンでは、クレオパトラの影響力がエジプトのはるか南にまで及んでいたことを示す遺物が発見される。さらに、エジプトの政敵だったローマ人が書き記した女王に関する数々の逸話の真相を、神殿の壁画などから読み解いていく。
古代エジプトといえばピラミッド時代やツタンカーメンの新王国時代が有名だが、比べて馴染みの薄いのが中王国時代。実は、ユニークで豪勢な墓の数々が建造された時代でもあった。エジプトを再統一し、黄金期を築いたとされる中王国時代のファラオたちは、なぜ現代で忘れられがちなのか。当時の上流階級の墓の発掘調査や、黒いピラミッドをはじめとする時のファラオたちの巨大墳墓から、その理由を解き明かす。
新王国時代の新たな真実に迫る。新王国時代の名だたるファラオたちのミイラは、なぜ人気のない谷の隠し場に集められたのか。これまでの定説に異を唱えるスペイン人考古学者が、隠し場のある谷で発掘調査を実施。彫刻の痕跡や白い石灰岩など、驚きの証拠を次々と発見する。サッカラでは、1000年前の高官の墓の隣から、新王国時代の墓を発見。また、異民族ヒクソスとの戦いや、新王国時代を開いた創始者たちにも迫る。
ラメセス2世にまつわる発掘調査に密着。その軍事的功績や伝説として語り継がれる理由を、巨大建造物や後世の人々の墓から分析する。ラメセス2世神殿の周囲からは、人骨が埋まった建造物が出土。ドゥラ・アブー・エル=ナガの貴族の墓地では、ラメセス朝時代の神殿から美しい棺が発見される。また、戦士王として知られるラメセスが外敵をどのようにして制圧したのか、建造物に残るレリーフや文献から読み解く。
宗教改革を断行した父親の亡き後、ツタンカーメンはどのようにして古代エジプトの宗教的慣習を転換させたのか。新たな墓や失われた神殿の発掘調査から解き明かす。古代の神殿が眠るヘルモポリス・マグナでは、アクエンアテンとゆかりのある軽量ブロックが出土。ドゥラ・アブー・アル=ナガでは、新たに見つかった墓で当時の手がかりを捜す。さらに、ツタンカーメンとアクエンアテンの墓を訪れ、親子がたどった生涯に迫る。