普段はサメの少ないカリフォルニア州北部。そんな地域で、2020年から21年の間に7件ものサメによる襲撃事故が発生してしまう。16年振りの犠牲者も出ている。急激な事故件数の増加は、地元住民を震え上がらせ、研究者たちを原因究明へと駆り立てる。裏に潜む背景は一体何なのだろうか? あらゆる要因を取り上げ、1つずつ検証していく。真相に近づくにつれ、サメの生態や環境問題など多様な側面が明らかになっていく。
アメリカ独立記念日の7月4日。ニューヨークの海岸は休暇を過ごす人々で賑わう。しかし、2022年、ロングアイランドでサメに襲われる人々が相次ぎビーチが閉鎖されてしまう。わずか3週間のうちに6件もの事故が発生、うち2件は同日に発生している。専門家たちは原因を突き止めようと、海水温の上昇、近海のサメの動向、海底に沈む地下鉄車両など、あらゆる角度から調査を進める。すると、意外な事実が浮かび上がってくる。
フロリダ州トレジャーコースト。沈没船の伝説があり、海底に金銀財宝が眠っているとされている。しかし、水面下に潜んでいるのは財宝だけではない。この海域には多種多様なサメが生息しているのだ。これまでサメがヒトを襲うことは滅多になかったが、2021年に事態は一変。7ヵ月で7人が襲われる。地元に不安が広がる中、専門家が原因を究明するべく調査へと乗り出した。サメによる被害が急増した背景とは何なのだろうか?
オーストラリアのニューサウスウェールズ州。過去10年のうちに、謎めいたサメ、「オオセ」による被害が8件も起きているという。これは、それ以前の10年と比べると2倍以上の数である。この異常ともとれる被害件数増加の結果、サメの種別で被害件数をみると、オオセがホホジロザメに次ぐ2番目の多さとなってしまっているのだ。かつては大人しいサメとして知られていたオオセ。一体なぜ脅威の存在になったのだろうか?
インドネシアのバリ島にある人里離れたバリアン・ビーチ。黒い砂浜、そして夕暮れ時の景色が美しいことで知られている。長い間、バリ島ではサメによる事故は記録されてこなかった。しかし、2010年、そんな平穏な日々は衝撃的な事件によって突如終わりを告げることに。さらに数年のうちに同じ海岸でサメによる事故が連続して発生する。一体何が起きているのだろう? なぜここがバリ島で最も危険なビーチとなったのだろうか?
ハワイの海では10月は恐怖の季節と言われている。サメによる事故が他の月の倍以上に増加するのだ。"穏やかな南国の楽園"というイメージを脅かす原因不明の現象に住民も観光客も頭を悩ませている。実際に10月にサメに襲われた人々に話を聞くとともに、専門家たちが島の火山活動や希少な海洋生物、そして人間がもたらす影響などを調査する。“シャークトーバー”と呼ばれるこの謎めいた現象に隠された真実を探っていく。
南太平洋に浮かぶニューカレドニア。サメと人間が平和に共存する南国の楽園である。しかし、2016年、そんな環境がガラッと変わってしまうことになる。なんとサメが5人の人間を襲い、そのうちの2人を死に追いやってしまったのだ。世界中の専門家たちが力を合わせ、周辺の地形や生態系、水上スポーツの隆盛、そして、とある“凶暴化したサメ”の存在など、考えられる原因を細部にわたり調査し、分析していく。
サウスカロライナ州チャールストン。2013年と2014年の夏、わずか35キロの狭い範囲の中で5人もの人間がサメに襲われてしまう。急増するサメによる被害。その原因を明らかにすべく、科学者たちが調査に乗り出すことに。ビーチの再開発、ワニの生態、そして、干ばつなど関係のありそうな要素は多岐にわたる。それぞれを細かく検討し、調べていく。果たして、科学者たちがたどり着いた真相とは何なのだろうか?