地球環境への配慮が求められる昨今、スーパーカーメーカーは難しい対応を迫られている。長年、業界のトップに君臨してきたフェラーリもその例外ではない。フェラーリは、この問題への答えとして、環境性能と運動性能を両立させたプラグインハイブリッドの新型モデルを開発した。その名は「296GTB」。フェラーリのエンブレムを付けた量産モデルとしては初めてV6エンジンを搭載した本車の魅力を余すところなく解説する。
マクラーレンは2011年以来初となる白紙からの新車開発を決めた。環境に配慮した企業に生まれ変わるため、主力のガソリン車に代わる車として選んだのは初の量産ハイブリッド車だった。そのためには新たなカーボンファイバー・シャシーを開発し、V6エンジンとのハイブリッドを設計し、先進的な電気系統を構築しなくてはならない。F1レースカーで培った技術と知見を生かし、全く新たな車を作ろうとする同社の挑戦が始まる。
100年以上の歴史を持つイタリアの高級車ブランド、マセラティ。長い歩みの中で成功と転落を繰り返してきた同社が、かつての栄光を取り戻すべく約20年ぶりにスーパーカー、MC20を発表した。果たして、競合ひしめくイタリア車の世界でトップに返り咲けるのだろうか。永遠のライバル、フェラーリとの紆余曲折に満ちた関係性と共にマセラティのこれまでの道のりをたどり、MC20に詰め込まれた最新技術をひも解いていく。
自動車産業に新たな旋風を巻き起こすクロアチアのベンチャー企業リマック・アウトモビリ。ある男の夢から始まった同社は、柔軟な経営戦略と最先端技術を武器に電気自動車の未来に変革をもたらそうとしている。さらに高級車メーカー、ブガッティと提携し、リマック初の量産車となる完全電動ハイパーカー、ネヴェーラの生産を開始。最高出力1900馬力を超える車を200万ドルで売り出す。大胆な賭けは果たして実を結ぶのか。
ライバルがクリーンな車づくりを考え始める何年も前に、ホンダはハイブリッド技術を取り入れ、同社で最も有名なスポーツカーの新型モデルを発表した。2代目NSXは3モーター式のハイブリッドパワートレインを備え、スポーツカー全体の進化に貢献する600馬力の高性能車だ。スーパーカーの概念を変えた初代NSXの歴史を振り返り、2代目NSXの技術と難航した開発秘話を紹介。アメリカ唯一のスーパーカー工場にも密着する。
イギリスの名門自動車メーカーが再起をかけた1台、ロータス・エヴァイヤ。2000馬力を誇る英国車初のフル電動ハイパーカーで、価格は驚異の200万ポンド。4基のモーターと4つのトランスミッションを有する独特な構造、過去に類を見ない空力性能、異次元の出力はいかにして生まれたのか。70年以上の経験に裏打ちされた高い技術を持つチームの開発に密着。通好みの老舗が、打倒大手スポーツカーメーカーを掲げ突き進む。