第二次世界大戦間近のアムステルダム。失業中だったミープ・ヒースはナチスドイツが台頭するドイツから逃れてきたユダヤ人オットー・フランクのペクチン販売会社に秘書として雇われる。暗い時代の中でも就職、結婚と幸せな日々を送っていたが、第二次世界大戦が勃発。ナチスドイツに侵攻されたオランダではユダヤ人への迫害が深刻となる。家族とともに身を隠すことにしたオットーから協力を依頼されたミープは迷うことなく同意する。
フランク一家の隠れ家での生活が始まる。ミープは食料の確保に奔走するが、隠れ家に新たな住人が増え、ますます困窮していく。ミープと夫のヤンは、なんとか配給切符を手に入れようと、ユダヤ人を支援する人たちの拠点とうわさされる書店へ出向く。その頃、2人の暮らす家に、ユダヤ人であることを理由に郊外の家を追われた大家の娘一家が身を寄せることになる。ミープは更に、歯科医からも身を隠したいと相談を受ける。
ミープ夫妻は両親を連行された大家の幼い孫2人を預かる。子供たちを安全な場所に避難させたいが、フランク一家の隠れ家や実家には預けられずにミープは悩む。一方、ヤンはレジスタンスの援護活動を続けるなかで、子供たちを逃がすツテを見つける。また、国民社会主義運動(NSB)のメンバーがオットー・フランクを訪ねてきたことをきっかけに、ミープはオットーが家族にも隠してきた秘密を打ち明けられる。
キリスト教徒が祝うシンタクラースとユダヤ教徒が祝うハヌカの日が近づく頃、隠れ家では住人たちの安心感を打ち砕く事件が起き、ハヌカを迎える準備をすることも難しくなってしまう。ミープは自分に黙って教会へ通うヤンの行動に不信感を抱くが、ヤンは身を隠すユダヤ人たちのため密かに奮闘していた。ミープは親友のテスから、裕福な恋人の家でパーティーを開こうと誘われ、蝶のモチーフのネックレスを贈られる。
ミープはアンネからペーターへの恋心を打ち明けられてほほえましく思うが、アンネの母親エーディトからはアンネをいさめるよう頼まれる。またレジスタンス活動のことを話さないヤンに対し、ミープは不安を募らせる。一方、ヤンが協力しているレジスタンスたちはナチスのユダヤ人迫害を妨害するため住民登録簿を燃やそうと市民登録局の爆破を企てる。ナチスの蛮行を目の当たりにしたヤンは協力だけでなく、襲撃への参加を申し出る。
ナチスによるユダヤ人の収容所への移送が強化される中、ミープとヤンの家に4人のユダヤ人が身を寄せることになるが、家の中で病人が出るなど状況は日に日に悪化する。隠れ家では、2年に及ぶ不自由な生活に、気が緩む人や精神的に追い詰められる人が出てくる。家でも隠れ家でも次々と問題が起き、ミープは自分たちができることの限界を感じ始めていた。そんな時、連合軍がノルマンディーに上陸したとの朗報がもたらされる。
オペクタ商会にゲシュタポによる家宅捜索が入り、かくまわれているユダヤ人を見つけるために建物内がくまなく捜索される。ミープたちは、その様をなすすべもなく見ているしかない。やがて、隠れ家が発見され、住人たちは連行されてしまう。かくまった従業員も逮捕されるが、家宅捜索責任者の将校は同郷のミープを逮捕せずに見逃す。残されたミープは自分を見逃した将校を買収してアンネたちを救おうと考え、ヤンと共に金策に走る。
捕らえられた隠れ家の住人と同僚たちを救い出すため、ミープはゲシュタポの将校を買収しようとその拠点に乗り込むが、失敗に終わる。そんな中、ミープは隠れ家でアンネの日記を見つけ、保管する。ドイツに食料配給を止められたアムステルダム市民の生活はますます困窮するが、やがて連合国軍がオランダをドイツから解放。隠れ家の住人たちの帰りを待ち続けるミープらのもとに、オットーが帰還するという情報がもたらされる。