クルーガー国立公園に住むメスライオン、マリカが、迫りくる死を前にその生涯を回想する。マリカは恵まれた環境に生まれた。母親とその姉妹たちがつくる群れで、いとこたちとともに満ち足りた日々を送っていた。ライオンは母親から娘へとナワバリを受け継いでいく。マリカの群れも、何世代にもわたって同じ土地を守ってきた。幼いながらも、自らの使命を意識し始めていたマリカ。しかしある日、思わぬ悲劇が群れを襲う。
群れを追われ、孤独な日々を送っていたメスライオン、マリカ。優れた狩りの腕を生かして群れに戻り、群れの中心的存在になっていく。さらに強く優しいオスと出会い、新たな命を授かる。つらい経験を経て、ようやく安らぎを手に入れたかに思えたが、さらなる試練がマリカを待ち受けていた。自らの能力を過信したせいで、重傷を負ってしまうのだ。果たしてマリカは、希望を捨てずに生き延び、ライオンの女王になれるだろうか?