エジプトのサッカラ遺跡で、ラマダン・フセイン博士率いる考古学チームが、地下深くに建造された複合墓地を発見する。ミイラ製作に使われたとみられるこの建造物に眠っていたのは、多種多様な墓室や副葬品、そして多くのミイラ。フォトグラメトリなどの最新技術で調査を行うと、古代エジプト人の埋葬習慣にまつわる新たな手がかりや、ミイラ職人たちがしたたかにビジネスを営んでいたことを示す証拠が次々と見つかっていく。
複合墓地を調査中のラマダン・フセイン博士たちが、新たな墓室と石棺を発見する。そこに眠っていたのは、美しく飾り立てられた2人の神官のミイラ。さらに隣の墓室からは、エジプトではおよそ100年ぶりの発見となる銀のミイラマスクと、別の神官のミイラが発見される。豪華な副葬品や手厚い埋葬方法から、古代エジプトにおける神官の社会的地位が浮かび上がるとともに、3人の神官が仕えたとされるある女神の存在が判明する。