中国は発展の真っただ中だ。人々の国内外の移動方法を再考し、自動運転車や電気自動車、ドローンを使って渋滞と大気汚染の解決に努めている。未来の大都市間をつなぐ超特急列車や、世界最大の港も建設しようとしている。また、かつてのシルクロードを拡大して国際貿易の世界を席巻することも検討中だ。今後30年間でこの新しい貿易形態をいかに発展させるか。それが中国、そして世界の21世紀を決めるだろう。
太陽光発電に風力発電、高層ビル型農場、垂直の森。数十年に及ぶ環境劣化を経た今、中国は持続可能でグリーンな解決策を模索している最中だ。それは、とりもなおさず国内最大の課題に取り組むことに他ならない。つまり、13億人もの国民をどう養っていくのかという難題だ。食料、電力、住宅といった諸問題の解決に成功すれば、我々の知る中国の姿はがらりと様変わりし、予測される未来像もまるで異なるものとなるだろう。
中国では急増する人口のニーズに応えるため、ロボットやAI、インターネットなどのテクノロジーがますます注目を浴びている。ロボットは人間の役に立つのか、それとも人間から仕事を奪うのか。インターネットは国全体をつなげる可能性に満ちているものの、プライバシーと社会統制の問題もはらんでいる。医療技術の進歩は倫理面で大きな問題を投げかける。21世紀のこうした課題が2049年に向けてどう影響するかを探る。