ドイツ首相となり戦争へ突き進むヒトラーは鉄道を使って軍備を進め、移動式の司令部となる自分専用の特別列車を作らせた。侵攻し支配下に置いた国々の鉄道も吸収し拡張していくナチスの鉄道網は帝国の野望を実現する重要な手段となる。一方、アジアの覇権を目指す日本軍はタイとミャンマーの間に泰緬鉄道を建設。連合軍の捕虜と現地の労働者が駆り出された突貫工事では、劣悪な環境と過酷な労働によって多くの犠牲者を出した。
巨砲で知られるドイツ軍が第二次世界大戦で利用していたのは、鉄道での移動が可能な列車砲だった。他にもヒトラーが建設を進めた海岸要塞「大西洋の壁」にあった珍しい回転砲塔。ロンメルが指揮した北アフリカ戦線や、反攻に転じた連合軍が上陸したシチリア島で出動した、巨砲を備えた戦車。また、太平洋の島々で死闘を繰り広げた日本軍が使った巨砲の数々。本土決戦に備えて作られた要塞や砲台など戦争の痕跡を紹介する。
第二次世界大戦中、太平洋の覇権を目指して戦った日本は島々で壮絶な戦いを繰り広げた。飢えで命を落とす兵士が続出し「餓島」とも呼ばれたガダルカナル島でアメリカ軍を脅かした魚雷や東京エキスプレスと言われた決死の補給作戦を紹介する。他にサイパンの海に残るアメリカ軍の水陸両用車、ペリリュー島に残るM4中戦車、追い詰められた日本軍が開発した水上特攻艇「震洋」などの戦跡を巡り沖縄戦を経て終戦までの軌跡をたどる。
ナチ党党首として頭角を現し、世界征服を目論んだヒトラー。共にナチスの戦争を支えた4人の側近に焦点を当てる。宣伝大臣のゲッベルスは巧妙なプロパガンダでドイツ国民の支持を集め、親衛隊を率いたヒムラーはユダヤ人などを一掃する恐ろしい計画を主導。元エースパイロットのゲーリングはドイツ空軍を創設しイギリスへの攻撃を率いた。北アフリカ戦線では"砂漠の狐"と呼ばれたロンメルのドイツ・アフリカ軍団が戦果を上げる。