カナダ北部のマニトバ州では毎年ホッキョクグマが同じルートを辿って移動を繰り返している。寒くなると妊娠したメスは内陸を目指し、雪の中に作った巣穴にこもり出産をする。無事に子グマを産むと今度はハドソン湾に向けて親子は旅立つ。ベテランのホッキョクグマ観察ガイド、デニス・コンパーレがホッキョクグマの行動を1年にわたり追跡。地球温暖化により消えつつある氷の王国でその神秘的な姿を捉えた。
親子を追ってハドソン湾に到着したデニス・コンパーレ。冬のハドソン湾はこの地に住むホッキョクグマにとって「約束の地」だ。数ヵ月に渡る絶食に耐えたホッキョクグマはアザラシ狩りに励むが、地球温暖化により狩りの期間が短くなり、ホッキョクグマは適応を強いられている。デニスは一時的に親子を見失うが秋を前に再会を果たす。更に、ホッキョクグマの未来を案じていたデニスにとって嬉しい発見がある。