北極圏のエルズミア島に短い夏がやって来た。動物写真家のロナン・ドノバンはホッキョクオオカミの姿を求めオオカミの谷へと足を踏み入れる。そこで出会ったのは幼い2頭の子どもを育てる家族。間近での撮影に喜ぶロナンだが、オオカミの母親はなかなか警戒心を解かない。手つかずの大自然の中ではその姿を追うだけでも困難が伴い、撮影は難航。オオカミ本来の姿をカメラに収めるため、ロナンの挑戦は続く。
カナダの北極圏でホッキョクオオカミを追うロナンは、総勢10頭からなる家族の群れに出会う。リーダーは6歳のメスで、パートナーであるオス以外は全てリーダーの子供だ。しかも4頭はまだ生まれたばかり。夏も終わりに近づき、間もなく1日中太陽の昇らない極夜がやってくる。そんな中、群れは獲物のジャコウウシを仕留めるのに悪戦苦闘。空腹も限界に近づこうとしていた。果たしてオオカミ一家の運命は?
冬も目前のエルズミア島。ホッキョクオオカミの家族は次なる獲物を探していた。狩りを統率するのはリーダーのホワイトスカーフ。力を合わせジャコウウシの子どもを捕らえ、ようやく空腹が満たされる。家族みんなが至福のうちに眠りについた時、突如としてホワイトスカーフが姿を消す。リーダーを失い、迷走するオオカミの家族。チームワークが乱れてしまった群れは、果たして生き延びることができるのか。