ルアングワ川を支配するムワンバ地区で暮らす1歳のキンバとマヤ。まだあどけなさが残る兄妹は、一人前になるべく本格的に狩りを学び始める。だが、おとなしく控えめなキンバと大胆で向こう見ずなマヤは、その性格が災いして、なかなか結果を出せない。群れの守護者である雄ライオンが姿を消した今、2頭には1日も早く戦力となることが求められている。だがそんな時、ハイエナとの戦いで群れに危機が訪れる。
ルアングワ川を支配する群れに生まれたマイロは、一緒に生まれたポピーとともに大切に育てられていた。だがある日、ポピーが何者かに連れ去られ、群れで唯一の幼獣となったことで、母親や仲間から十分な愛情を得られなくなってしまう。幼いマイロにとって、群れから見捨てられることは死を意味する。さらに群れの守護者である雄が去り、雨期が訪れたことで、雌たちの狩りは失敗続きに終わり、群れ自体が存続の危機を迎える。
ンセフ地区の群れで暮らすミスフィット。幼い頃は兄弟の中でもひときわ体が小さく、苦労が絶えなかったが、その後は順調に成長してきた。しかし、あと数ヶ月でひとり立ちという時に季節外れの雨で獲物が縄張りから去ってしまい、群れは飢えの危機にさらされる。そこで群れは獲物を求めて川の対岸へと繰り出すが、そこは最強の3頭の雄が支配する縄張りだ。ミスフィットらは、雄たちに見つからぬよう獲物を狩らねばならない。
通常、2歳頃には独立するヒョウだが、チパズアは3歳になった今も母親の縄張りを離れず、母親が狩った獲物を横取りして生活している。だがある日、そんな娘に我慢できなくなった母親が、縄張りをよそへ移してしまう。母親に捨てられ、突然の独り立ちを迫られることとなったチパズアだが、自分で獲物を狩ったことすらなく、窮地に陥る。これまでの態度を改め、自立した生活を送れるようにならなければ、彼女に未来はない。
リカオンの群れに生まれた生後10週間のルーラとタンディ。4頭の兄弟たちと共に順調に成長し、初めての遠出も経験するなど、一人前のハンターへの階段を着実に上っている。しかしそんな時、一家の近くにハイエナの群れが越してきた。両者は天敵同士であり、その性質は正反対。餌を分け合うなど仲間との絆が強いリカオンに対し、ハイエナは群れに厳格な序列があり、競争も激しい。そんな両者の対立は、どんな結末を迎えるのか。
ルアングワ川の西岸一帯を支配するムワンバ地区の群れ。乾期には水を求めて多くの草食動物が、彼らの縄張りに集まってくる。その中でも特にライオンが狙うのはバッファローだ。しかし分厚い皮膚と角で武装したバッファローを倒すのは容易ではないため、チャンスを見極めて攻撃を仕掛けなければならない。そこでムワンバ地区の群れは、草と水を求めて移動を続けるバッファローの群れを尾行しながら、辛抱強く襲撃の機会をうかがう。