低コストで月に挑む3人の若者が資金面・技術面のサポートを得て設立した、イスラエルの非営利団体スペースIL。8年の歳月を費やし、2019年月探査機ベレシートで月面着陸を目指す日が訪れた。スペースX社のロケットに"相乗り"するなど予算1億ドルを実現する画期的な手法や、既製の部品で打ち上げにこぎつけた驚異の技術力、多くの制約とリスクを負って行われたミッションなど、イスラエル国民の期待を集めるチームの熱い思いに迫る。
スペースILとは?
スペースILは2011年に設立された非営利組織。資産家などから日本円にして約110億円を集め、イスラエル政府の支援を受けながら探査機を開発した。米グーグルなどが出資するXプライズ財団が始めた月面探査レースに参加もしており、最終選考の5チームに残った。競技会は勝者がないまま解散しているが、スペースILはその後も開発を進めていた。
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