アメリカの国立公園で暮らす動物たちは懸命に子供を育てる。どう猛な捕食者、荒々しく 不安定な天候、ライバルの隣人など、迫りくる脅威に正面から立ち向かいながら、親たちは次の世代を育む。エヴァグレーズ、オリンピック、イエローストーン、サワロの各国立公園を巡り、さまざまな動物たちが種の存続のために闘う姿を紹介する。そこにでは、国立公園の美しい大自然の中で、延々と続く命の営みを見ることができる。
季節が巡るとアメリカの国立公園は、それぞれ異なる表情を見せる。そびえ立つ山々、深い森、険しい渓谷など、国立公園の壮大な景色は季節ごとに美しく彩られるのだ。このエピソードでは、グレート・スモーキー山脈、グランド・キャニオン、北極圏の扉、ヨセミテの各国立公園を巡り、新たな命が生まれ出る春、光あふれる夏、大地が色づく秋、荒涼とした冬の美しさを紹介する。
雄大な山々を抱くアメリカの二つの国立公園。「グレート・スモーキー山脈国立公園」と「北極圏の扉国立公園」だ。一方は全米一の訪問者数を誇り、もう一方は、人里離れた場所にある。対照的な2つの国立公園だが、それぞれに懸命に生きる動物たちの姿がある。アメリカクロクマの親子、ワピチ、ジャコウウシ、ホッキョクジリス、ホタル、カリブーなど。それぞれの環境で、多様な命が息づいているのだ。
アメリカの北西と南東に位置する二つの国立公園、「オリンピック国立公園」と「エヴァグレーズ国立公園」。気候も、接する海も異なるが、共通するものがある。それは水だ。オリンピック国立公園のシャチやトド、ラッコ、コククジラ。エヴァグレーズ国立公園のハンドウイルカ、アリゲーター、カワウソなど。水が織りなす多彩な環境が、多様な生態系を育んでいるのだ。
他2話
アメリカ南西部には、絶景と個性的な動植物が見られる国立公園がある。「グランド・キャニオン国立公園」と「サワロ国立公園」だ。グランド・キャニオンには、巨大な角を持つビッグホーン、ネコ科動物のピューマ、北アメリカ最大の鳥であるカリフォルニアコンドルなどが暮らす。一方、サワロは、空高くそびえ立つ巨大なサボテンが特徴だ。サボテンの下には、足の速いオオミチバシリや独特な姿のアメリカドクトカゲなどが暮らす。
アメリカ西部にある「イエローストーン国立公園」と「ヨセミテ国立公園」。大自然のドラマに出会える場所だ。イエローストーンには、数百もの間欠泉があり、バイソン、グリズリー、オオカミたちが暮らす。ヨセミテには美しい渓谷が広がり、イヌワシ、ボブキャットやコヨーテ、アメリカナキウサギたちが暮らす。豊かな自然に守られ、多くの命が育まれているのだ。