北緯79度のスバールバル諸島に春が来た。キツネやトナカイが冬に備えて栄養補給を始め、渡り鳥が卵を産み始める。メスのシロクマのベナはアザラシ狩りを始める時期だが今年は北極からの氷が来ない。乗って休憩できる氷がなければ、クマは狩りに出られないのだ。夏になり再び冬が近づいても氷は流れて来なかった。クマの食べ残しをエサにしている動物たちにとっても死活問題だ。追い詰められたクマは島の動物に目を付ける。
南アフリカのフォルス湾で、メスの巨大なホホジロザメがミナミアフリカオットセイを追い回していた。そんな時、イワシの大群が到来。イタチザメ、アンドウイルカ、カツオドリなど、南アフリカ沿岸に住む捕食者たちが集結し、イワシを食べあさる大饗宴となる。そこにホホジロザメの新顔も現れ、サメ同士の熾烈な競争になっていく。オットセイのロブは新たなサメの攻撃から逃げ延びることができるだろうか?
大型肉食動物の楽園ンゴロンゴロ。ここで最大のライオンの群れの食料調達、狩りのリーダーが18歳のメスライオン、マルキアだが、年のせいで腕が落ち、群れのために十分なエサを捕るのに苦労している。そんな中、縄張りに放浪中のオスライオンが4頭現れた。群れを攻撃しメスに子供を産ませる狙いだ。群れのオスライオンのモランは彼らを撃退できるだろうか?負ければメスは奪われ、子ライオンたちは殺されてしまうのだ。
アラスカ半島のカトマイのヒグマは谷の危険な通り道を縄張りにしていたが、若いクマが縄張りを狙い出した。縄張りを維持するためには、夏の終わりまでに180キロ太って支配を不動のものとし、子供を作らねばならない。年老いたクマにとっては命がけの戦いだ。そこでトゥユクはベニザケの到来に乗じてライバルを倒そうと計画した。オスのサケ同様、命を落とす覚悟で挑むのだ。カトマイの王は縄張りを守れるだろうか?