第1話はイラクの東モスルの最前線に中東ペルシャ湾での上空監視、そしてワシントンDCでの戦況把握と作戦立案などにおいて任務に就く男女の兵士たちを特別な許可によって取材していく。我々今の世代がどのような戦争を遂行しているのか、そしてその戦いをどのように勝とうとしているのかを描く衝撃的な作品である。
過激派組織に対する戦争は世界中で続いている。イラクではアメリカ軍とイラク軍が綿密なコミュニケーションを取り、モスル東部を制圧した後、戦闘の場はモスル西部に移った。一方、フロリダからほど近い、カリブ海に浮かぶ島国トリニダード・トバゴ共和国のトリニダード島では、ISISのプロパガンダに魅了された多くの若者が戦いに参加するために母国を離れる事態となり、イスラム教徒のコミュニティーが警告を発していた。
第3話のテーマは「協力」。イラクでは、モスル解放のためにイラク軍と協力し空爆の指揮を執る若き指揮官の日常に密着。コロンビアの港では、パナマ経由でアメリカ国内へ侵入しようとするISISのテロリストを水際で阻止しようと、アメリカ人捜査官が現地の捜査官と協力をし、ともに監視を強める。一方メイン州では、9ヶ月間のアフガニスタン赴任を決めた兵士の夫婦が夫の両親にまだ幼い子どもたちを託す様子を描いていく。
月日が経つにつれ、過激派組織との戦争はいつまで続くのかと考えられるようになった。モスルでは勝利が近いかもしれないが、ISISはいまだに外国人を戦闘員として引き入れている。その範囲は広く、トリニダード・トバゴ共和国のような思いもよらない国も含まれていた。そこではムスリムの指導者が兵士としてではなく、別の意味で闘っている。ISISのイデオロギーの広がりは、この戦争がもはや序盤ではないことを物語っているのだ。
世界中で暴力的破壊主義と戦うアメリカが最も手を焼いているのは、15年以上も紛争が続き、治安が改善されないアフガニスタン。アメリカ議会はタリバンとの戦闘で疲弊したアフガニスタン治安部隊の訓練と支援のために、特に戦闘が激化しているヘルマンド州へ海兵隊を再び配備することを承認。ほとんどが初めての駐屯という海兵隊員の中には、食い入るようにスカイプの画面を見つめ(※スカイプが使用禁止の場合:インターネットでの通話を使って)、息子の誕生を見守る若い父親の姿があった。
アフガニスタンでは、アメリカ海兵隊がアフガニスタン国軍に助言と援助をしながら、困難を乗り越える努力を続けている。その間、国防総省は世界中に広がりを見せる過激主義の脅威に焦点を合わせていた。軍幹部はアフリカで高まる懸念について議論を重ね、現地で脅威に対処するために独自に装備された特殊作戦部隊を送り込む。更にパナマでは移民税関捜査局の特別捜査官が移住者を追跡する治安軍に加わり、テロの脅威に備える。
世界中で暴力的過激主義と戦っているアメリカ軍は、シリア沖の航空母艦からISISの息の根を止めるための空爆を行う一方、出口の見えないアフガニスタンでは、兵士の装備の横流しや職員の給料未払いなど、アフガニスタン軍にはびこる腐敗を根絶しようと奮闘している。アフリカのソマリアでは、危険な前線での訓練を通じてソマリア人兵士たちと友情を育み、貧困にあえぐニジェールでは特殊部隊が配備に向けての準備を進める。
アメリカと暴力的過激主義との戦いは世界中の様々な環境で、異なる様相を見せる。アフガニスタンのキャンプ・ショラブでは海軍の戦闘団が帰国の準備中なのだが、これからもこの国に残り続けるであろう危険に、いまだ囲まれている。貧困にあえぐニジェールではアメリカ特殊部隊が、ニジェール軍とともに過激派と戦っている中、悲劇が起きる。アメリカ兵4名が攻撃で命を落としたのだ。犠牲者を悼む一方で、過激派との戦いは続く。