麻薬の密輸や不法移民の流入が絶えないアメリカとメキシコの国境。その最前線で警備に奮闘しているのは人間だけではない。税関国境警備局(CBP)の警備員にとって、警備犬"K9"は必要不可欠な頼れる相棒である。本作では交通量の多いファルフリアス検問所での車両検査からカリフォルニア州の砂漠でのパトロールまで、K9の様々な活動現場を密着取材し、その類まれな嗅覚を駆使した捜索能力と献身的な働きぶりを紹介する。
アメリカ南部の国境付近では、税関国境警備局(CBP)による密入国者の追跡劇が連日のように繰り広げられている。地上部隊は起伏に富む山道を四輪バギーや馬、そして自らの足を使って駆け回り、航空部隊は上空から侵入者の動きを監視し、地上部隊に指示を送る。密入国者の摘発にチームワークで挑む国境警備の現場に密着する。また、自分たちで国境を守るべく密輸犯や不法移民の監視に協力している市民ボランティアも紹介する。
カリブ海に位置するプエルトリコはアメリカの自治領で、アメリカと中南米諸国を結ぶ麻薬取引の中継地となっている。このカリブ海の玄関口でも、国土安全保障省の職員たちは密輸の摘発や不法入国の阻止に奮闘している。海上で不審な密輸船を追跡する航空海上作戦部隊、フェリーターミナルで警備犬やX線を駆使して車両検査を行う係官、空港で不法入国者に目を光らせる警備員など、カリブ海の島で繰り広げられている水際作戦に迫る。
税関国境警備局(CBP)はメキシコとの国境を越えてきた不法移民たちが数日、身を潜める隠れ家を急襲して家中をくまなく捜索し、川を泳いでくるドラッグの運び屋たちを取り押さえようと張り込みを続ける。CBPは児童ポルノの容疑者宅に急襲を仕掛け、入国管理事務所は不法入国者を尾行し、斡旋人たちを一斉逮捕するおとり捜査を行う。不法移民や麻薬を最終目的地に到達させないための終わりなき戦いを追う。
国境の警備にあたる税関国境警備局(CBP)や沿岸警備隊の捜査官たちに最新の乗り物は欠かせない。毎日ヘリコプター、ボート、四輪バギー、無人航空機(ドローン)を駆使し、禁輸品や不法移民の流入を阻止すべく奮闘している。夜の闇の中や広大な海でも陸海空の捜査官たちが連携し、技術をたくみに利用して容疑者たちを見つけ出す。危険が伴う任務に就き、より多くの成果を求めようとする精鋭たちの姿に密着する。
国境警備隊の追跡から逃れるため、麻薬を積んだトラックごと川に突っ込む密輸犯。逮捕を恐れ、荒れる川にとどまりメキシコへ泳いで戻ろうとする密入国者。いつ崩れるやも知れぬ地下トンネルを掘り、禁輸品を運ぶ者たち。麻薬カルテルに通過料を払わなければ暴力を振るわれ殺されることもある。危険を覚悟のうえで、あの手この手を尽くして越境を試みる犯罪者を阻止し、命を守ろうとする法の番人たちの姿を追う。
資金と技術のある麻薬カルテルは大金を投じ、ありとあらゆる手で密輸を試みる。超軽量飛行機から麻薬を投下する、車を改造して作ったスペースに禁輸品を隠す、おとりの車を使う、地下トンネルを掘る。国境エリアの監視が手薄になる時間帯を狙って禁輸品を運び、監視所で警備員の動きを見張りながら密輸犯に物資を提供する。次から次へと考え出される密輸トリックを暴いていく国土安全保障省の捜査官たちを追う。
アメリカで麻薬の需要があるかぎり、メキシコへ大金が流れる。麻薬カルテルにダメージを与えるべく、入国管理事務所では税関国境警備局(CBP)野外作戦課の係官たちが車両をくまなく捜索し、予想もつかない場所に隠された麻薬、現金、武器を見つけ出す。入国管理事務所を避け、貨物車を利用する犯罪者もいる。敵の犯した小さなミスを見逃さず、直感と経験を頼りに巧妙な手口を見抜き、禁輸品を押収する捜査官を追う。
アメリカとメキシコの国境で押収された麻薬、銃、車両は徹底的に検査・捜索され、二度と使えないよう廃棄される。入国管理事務所では禁輸品の捜索だけでなく、農産物の検査も行われる。遺体を調べ麻薬組織との関連を探る移民税関捜査局と保安官事務所の捜査官、武器を持たずにメキシコに入り密入国を防ごうとする国境警備員、汚職で失った名誉の回復を目指す警察官。中には命を落とす者もいる。それぞれの国境警備の戦いを追う。