幾度となく氷期に見舞われてきた地球。今もその名残で、ヨーロッパ大陸には雪や氷に覆われた世界がある。そんな極限の地において、動物たちは生き残りを賭けた戦いを続けている。陸上では世界最大級の捕食動物であるホッキョクグマ、数キロ先の獲物を見つける視力を持つイヌワシ、体高80センチの小さなトナカイ、ネコほどの大きさしかないホッキョクギツネなどの生態に迫りながら、迫力ある大自然の映像をお届けする。
地中海地方のコルクの森や中央ヨーロッパのオークとブナの森林、そして北極圏の南側に広がるタイガの針葉樹林帯など、ヨーロッパには多彩な樹木が生えており、広大な森を形成している。今回はこの森林地帯の中で、それぞれに与えられた環境に適応しつつ四季折々を力強く生き抜くバイソンやヒグマ、オオヤマネコ、ウサギ、オオカミ、それにアリやバッタ、クモなどの生き物たちの美しい姿をお届けする。
力強く流れるヨーロッパの水の物語は、高山から始まる。雪をいただく高い峰々から解け出した水が、いくつもの大河へと流れ込んでいく。その絶え間なく続く水の流れによって、ヨーロッパの壮大なる自然が形成されてきた。渓谷や湖、湿地帯には、驚くべき生命力を宿した無数の野生生物たちが生息する。すべての命の源である広大な海は、ヨーロッパの美しい海岸線を描き出している。そしてそこにも多種多様な生き物が暮らしているのだ。