事件や事故の現場を捉えた、生々しくも芸術的な写真で知られるアメリカのカメラマン、ウィージー。ニューヨーク初の「犯罪写真家」と言われている。禁酒法時代のマフィアの抗争をリアルに伝える写真はタブロイド紙を飾り、世間にセンセーションを巻き起こした。一方でそれはニューヨークの捜査当局の組織犯罪対策に大きな影響を与えたとも言われている。ウィージー本人の言葉と専門家の分析をもとに、彼の生涯と、社会への影響を探る。
「史上最悪のハッカー」として一時は世界中から恐れられたケビン・ミトニック。彼がハッキングをするのは金銭目的ではない。完全に中毒になっているのだ。何度逮捕されても懲りることはなく、IDを偽造してまでハッキングを続ける。そんな彼も最後はFBIに捕まるが、今では各組織、企業においてセキュリティ強化に一役買っている。ハッキングの病みつきになった背景やFBIとの攻防を通して、彼の生きざまを描く。
「サーシャ」の愛称で知られる天才的な化学者、アレクサンダー・シュルギン。幻覚剤の研究に没頭し、数百種に及ぶデザイナードラッグを生み出した人物だ。彼は合成麻薬MDMAの存在を知り、再合成を行う。MDMAはPTSDの治療に効果がある薬物であるものの、「エクスタシー」として世に出回った結果、違法薬物に指定され、シュルギンは研究許可証を取り上げられる。幻覚剤の効能を知るために研究に人生を捧げた男の半生を追う。
1960年代から70年代前半にかけ、世界中でハイジャック事件が頻繁に起きていた。1972年、アメリカ、デトロイトで白人警官から差別行為を受けていた黒人のルイス・ムーアら3人は復讐と改革のためにハイジャックを思い立つ。3人は飛行機を乗っ取るものの、彼らの予想とは違う方向へ事態が展開する。飛行機の乗員、乗客の運命は?この事件がアメリカ社会に与えた影響とは?当事者のインタビューや再現VTRで緊迫の瞬間が語られる。