人類の進化を追う旅の出発点は、東アフリカのサバンナ。今からおよそ250万年前、ここで人類の祖先であるホモ・ハビリスが誕生した。現代人に比べてはるかに小柄だったホモ・ハビリスは、肉食獣に狙われやすい存在だった。狩りの道具や火を起こす術を持たなかった彼らは、どのようにして天敵から逃れ、何を食べて生き延びてきたのだろうか。また、どうやって水を手に入れていたのだろう。当時の暮らしをビルとキャットが追体験する。
初期人類は火を利用することを覚え、飛躍的な進化を遂げた。火を手に入れた人類の祖先は、その火で暖を取り、獲物の肉を焼き、夜中に忍び寄る肉食獣から身を守った。今回のエピソードでは、ビルとキャットがアフリカのウガンダを旅しながら、火を起こす方法を見いだした原人、ホモ・エレクトスの足跡をたどる。野生動物に囲まれた草原での暮らしでは、いかに火が貴重なものであったか、映像を通して知ることができるだろう。
約20万年前にアフリカのエチオピアに出現したホモ・サピエンスの暮らしを再現。槍を手に獲物を追うが、木の先端を削っただけの槍では思うように狩りができない。そこで武器を改良するために資源の豊富な高地を目指す。彼らは火を起こす技術を身につけてはいたものの、気温が低く酸素の薄い山中の環境は、想像以上に過酷なものだった。初期のホモ・サピエンスの足跡をたどるビルとキャットは、武器を進化させ、より大きな獲物を狙う。
初期のホモ・サピエンスの足取りをたどるビルとキャットは、エジプトを出てアラビア半島へ。モンスーンが豊かな水をもたらすオマーンの海岸を目指して、酷暑のアラビア砂漠を横断する。途中2人が口にできるのは、トカゲやサソリなどの小動物とわずかな水だけ。過酷な環境を生き抜くには先人の知恵を借りるしかない。果たして2人は空腹と脱水症状に打ち勝ち、海岸までたどり着くことができるのか。
今から約4万5千年前、人口が爆発的に増加し、ホモ・サピエンスは食料不足という事態に直面する。動植物が再生する速度をはるかに上回る勢いで人類がこれらを消費したのが、その理由だ。これまで陸を歩いて移動してきた私たちの祖先は、ここで初めて水上を移動することを決断する。今回、旅の出発地点となるのはトルコ東部の沼地。ビルとキャットは舟造りに挑み、資源の豊富な新天地を目指す。果たして彼らを待ち受ける試練とは?
今回の舞台は東ヨーロッパのジョージア。4万年前、ホモ・サピエンスたちは氷河期の厳しい寒さの中、コーカサス山脈を越えて移動した。ビルとキャットはその足跡をたどるべく、過酷な山越えに挑戦する。2人は山のふもとで巨大な洞窟を見つけるが、中には何があるか分からない。キャットは松明を作り、洞窟を探検する。ビルは過酷な山越えに備えて食糧を調達するため、原始時代の最強兵器と呼ばれたアトラトルを作り、狩りに挑む。
地球が氷河期のさなかにあった約18,000年前、シベリアのツンドラ地帯で暮らす人類は、これまでにない過酷な自然環境に置かれていた。一面は雪に覆われ、凍てつく大地には食料になりそうなものなど見当たらない。それでも当時の人類は、狩猟と採集によって命をつないでいたのだ。彼らは生き延びるために新たな武器を生み出し、手に入る資源を最大限に活用した。ビルとキャットは極寒の地で当時の人類と同じように狩りに挑む。
何百万年にわたって狩猟と採集に頼ってきた人類の生活は、約5000年前に大きな転換期を迎える。動物たちを飼育することによって、食料を確保でき、移動手段にも困らなくなったのだ。今回、ビルとキャットはモンゴルを舞台に、当時の遊牧生活を再現する。植物が豊富にある山間部を目指し4日間の過酷な旅に出るが、荷物も多く、順調には行かない。無事に目的地へたどり着くことは出来るのか。
今回ビルとキャットは、アラスカから太平洋岸を目指し、北米大陸を南下する。2人は厳しい寒さをしのぐために火を起こそうとするが、なかなか火を起こす道具が手に入らない。そんな中、ビーバーのダムを見つけたビルが、罠を仕掛けるために極寒の川に入る決意をする。さらに旅の終盤では、2人の目の前に巨大な氷河が立ちはだかる。ビルとキャットは無事太平洋にたどり着くことができるのか。
ベーリング陸橋を越えてアメリカ大陸へ渡った人類は、温暖な気候と、生きるために必要な資源を求め、南を目指した。今回、彼らと同じように北米大陸を南下するビルとキャットは二手に分かれ、ビルは海洋ルート、キャットは陸上ルートを使い、河口で落ち合う計画を立てる。そして合流後、産卵のために生まれ故郷の河川に戻るサケを捕獲するのだ。これまでとは異なり、それぞれ単独で旅をする2人。すべては計画通りに進むのか?