今回はリチャード・ハモンドが、史上最大の旅客機エアバスA380の開発に生かされた数々のテクノロジーを探る。最先端の航空機の高度な工学技術を支えているのは、戦争用の武器、自然界のデザイン、家庭で使われる日用品などだった。自転車の空気入れ、19世紀のロケット、古代のモンゴル人の弓、タカの翼などをもとに、この航空機が開発されていた。
トロールガス田の掘削装置のテクノロジーに迫る。実はこの掘削装置、19世紀のフランスの庭園デザインの影響を強く受け、また17世紀のドイツの行政長官やアメリカ中西部の建築家、黎明期の自動車産業からもアイデアを得てつくられていたのだ。
世界一の高さを誇る高層ビル、台北101の秘密を探る。ビルの高さは509メートル。地震を引き起こす断層がすぐ近くを走り、台風の通り道となるこの地に完成させたことは脅威としか言い得ない。ハモンドはどんな技術が、ビルの高さと過酷な自然条件に耐えうる強さを支えているのかを探る。最先端の高層ビル誕生の裏には、鳥の巣、竹、競技用ヨットなど、我々の身近な物が数多く生かされていることが分かった。
ケック天文台を生んだ数々の技術を探る。この天文台は現存する中で最も遠い宇宙の様子を観測できる施設だ。その誕生の裏には、古代ギリシャの儀式、20世紀初頭のロシアの発明家、アメリカの南北戦争の将軍、航空偵察の発明、黄熱病の治療法などが生かされていた。さらには古代の人々が発見した火を起こす技術、不思議な音のする楽器、砂の噴射機、韓国の偵察機、そして冷蔵庫までもが、天文台を生み出すDNAとなっていた。