ごちそうの代名詞であり、人間の食欲をダイレクトに刺激する肉。バーベキューからステーキまで、世の中には肉料理があふれている。しかし肉は単なる食材にとどまらない。肉を食べることは人類の進化に深く関係していたのだ。また肉を加工し、食べるということには文化的な側面もある。とりわけアメリカではホットドッグやハンバーガーなどが文化と強く結びついてきた。人の心をつかんでやまない肉。今回はそんな肉食を紹介する。
人類の食に迫るシリーズの第2話は穀類を取り上げる。穀類の栽培が人類を狩猟生活から農耕生活へと導いた。代表的な麦はパンやピザやビールの原料となり、さらにとうもろこしはトルティーヤとして食卓に上がるだけでなく畜産動物の飼料としても人類の食を支えている。しかし食糧危機がささやかれ、長い歴史で培われた農耕の文化に科学を取り入れた遺伝子組み換え食品の利用も増える中、穀類の未来についても考える。
生命の源である海。はるか昔から現在に至るまで、海は多彩な恵みを人類に届けてきた。ロブスターやキャビアなどのごちそうから、貝や海藻、そして日本が世界に誇るすしまで、海産物は私たちの食卓を彩ってくれる。しかし最近では、乱獲の影響などで水産資源の減少が懸念されている。海という唯一無二の存在を守りながら、持続可能な漁業を続けていく方法はないのだろうか。海の幸に舌鼓を打ちながら、これからの漁業を考える。
人類の食に迫るシリーズの第4話は食の革命。家庭料理にフランス料理を取り入れるきっかけとなった料理番組のホストや、トマトソースを缶詰にしたイタリア料理人、さらには冷凍食品を発明した人物まで、アメリカの食文化に多大な影響を与えた6人物の紹介を軸に、歴史的背景を交えつつ食と人類の深い結びつきを理解する。さらに近年、料理を科学的に分析して話題になっている『モダニスト・キュイジーヌ』についても紹介する。
人類の食に迫るシリーズの第5話は砂糖を取り上げる。砂糖が発見されアメリカでどのように広まってきたか、日本でも馴染みのあるお菓子やハロウィンやバレンタインなどの行事と合わせて振り返っていく。また奴隷貿易に利用された歴史や、近年の過剰摂取についてもニューヨーク州知事が進めようとした砂糖入り飲料の販売規制と合わせて解説する。さらにニューヨークで生まれた最新スイーツも紹介する。
現代の食は多様化しており、祖父母の時代とは大きく変わってきている。大量生産による加工食品は生活に欠かせないものになり、手軽に食事が取れる時代になった。また、人間が生きるには食が必須だが、食の目的は必ずしも栄養摂取だけではない。ジャンクフードは栄養価が低いものの、クセになる味で多くの人がとりこになっている。ポテトチップスやインスタントラーメン、ファストフードなど、人類の食はどこへ向かうのだろうか。